一週間前のオードリーのオールナイトニッポンをちょうど聴き終わったところ。2023年もありがとうございました!という若林の清々しくさみしい声!なんだか急に2024年が現実味を帯びてきました。この時期になるといつも、みんなはどう過ごしているんだろう、元気にしているかな、と、ふと思う。けれどただ想像するだけで、特にSNSをしっかり見たりはしないのだけど。
明日は一年でいちばん好きな日。一年が終わり、離れ、遠くへ行く。思い出たちが遠ざかり、ちょっと離れたところでまたいつか思い出されるのを待っていてくれるような、そんな安心がある。ちゃんと思い出、そこにあるね、と確認できるこんな日は、ほかにそうない。
咳が少しましになってきたから、調子にのって外出して、しっかり年内最後の京都を楽しんだ。家族(とくに兄)に、ちょっと変わったビネガーを買ってみた。店主さんがとてもダンディーなイケオジで、なぜか地元のことや音楽の話題でプチ盛り上がりした。プレゼントしてくれたオリーブオイルもたのしみ。とにもかくにも今年も好きだったよ、京都!来年もよろしくね。
観られないかなと諦めつつあった『メンゲレと私』。ホロコーストにまつわる記憶をたどるオーラルヒストリーを収録した三部作のうちの一本で、その96分間は、長くて短かった。物心つく前からユダヤ人の国であるパレスチナに憧れ続け、アウシュヴィッツの中で過ごしたのち、最後にはパレスチナに亡命し、家族と暮らす。幸せ(具体的な文言をわすれてしまった)な人生だったと笑う彼の目は、壮絶な少年時代、極限状態を生きた人間にしか見えないのであろう限りなく漆黒に近い光を映していた。貴重な語りだった。語りは貴重だ。