隣には、いびきをかくいぬ。
清川村の宮ヶ瀬ダムと湖畔の公園へ。雪がものすごくたくさん残っていて、人生でいちばんおおきな雪だるまを見た。いぬが雪の上を歩くときのサクサクというリズミカルな音。大きな湖を一列で泳ぐ鴨と、ひろがる平和な波紋。湖畔で水遊びをする鳥たち。夜に水を飲みにきていた鹿の気配を残した静けさ。
お昼はあつあつの朴葉焼き。注文をとったあと、では美味しいお食事をつくってきますね!と元気であたたかい店員さん。別の店員さんが食事を待ってきてくれたとき、ありがとうございます、と言ったら、「こちらこそありがとうございます!」と当たり前のように返された。どんな所作も丁寧だった。鯖はふわふわで、水がすごく美味しくておかわり。やっぱりいつか飛騨高山に行きたい。
帰りに寄った卵屋さん。「きいろ」という名前の、卵のソフトクリーム。卵の賞味期限が3週間くらいあって、加熱すればもっと長くいけるというので驚く。おおきな鶏たちに、ありがとうと心の中で声をかける。
夜にはイタリアンでピザをテイクアウト。店員さんが、前回から値上げしてしまってすみません、と謝りにいらした。物価高で仕方がないよね、と思う。東京にもこんな店があればいいのに、とほんとうに残念そうに話すひと。バーニャカウダのお野菜が感動するほど美味しい。ほかの街を見れば見るほど、自然や豊かな食にあふれた地元の良さを知る。