匂い

cosian0404
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作業中に専ら「世界の車窓から」とか、世界のネコドキュメンタリーの様なものを流している。

両親のおかげで幼い頃に海外に旅行することが多く、また自分には田舎がなかったので外国の風景に懐かしさを覚えるのだ。

観光地にいっても、後になって思い出されるのは観光地そのものではなく、すれ違った人の顔、バイクの熱や排気ガスの匂い、風に靡く旗、水に浮かんだゴミなど、何でもないことだ。

何でもないことが、記憶の奥底に匂いとしていつまでも残っている。

いつかまた海の外へ行きたい。