実家に帰省し、タケノコを掘りました。
タケノコは、3月~5月に竹の地下茎から出てくる若芽です。成長が早く、あっという間に竹に成長します。タケノコを放っておくと、放置竹林になってしまいます。放置竹林は、中が暗く荒れていて、周囲の樹木を圧迫し生物多様性や景観に悪影響を与えます。そこで、タケノコを見つけたらすぐに掘って食べないといけません。
さて、竹林に来ました。柔らかい地面から、ポコポコと頭が出ています。とても、数が多いです。やや不安になってきました。何も考えないようにします。
タケノコの周りを慎重に掘って行きます。太くて硬い根に当たりました。へっぴり腰で、太い根っこを切断しようとします。が、初心者にはなかなか上手くいきません。
はい。失敗しました。途中で折れました。怒りと悲しみがこみ上げ、竹林に奇声が響きます。タケノコ掘りの道具を持って奇声をあげる不審者の誕生です。まだ一本目なのに、腰と背中が痛いです。焦っても仕方ありません。休みながら、タケノコと闘います。
再挑戦です。今度こそやってやります。
出来ました。私でも、やれば出来るのです。得意な気持ちになり鼻が3センチほど伸びたように感じます。タケノコ掘りの成功は、掘人に自信を与えてくれます。
さて、いっぱい収穫出来ました。しかし、まだ終わりません。すぐに、次の作業に取り掛かります。
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下処理
掘ったタケノコは、鮮度が落ちるのがとても速く、ハエも寄ってきます。そこで、収穫したら、すぐに半分に切って皮を剝き可食部を取り出します。大きく見えたタケノコですが皮が一杯で、食べられる部分は少ないです。
すぐに、お鍋に多めの水を入れて茹でます。収穫直後のタケノコは米ぬか等は不用で、水だけで茹でられます。それでも、少しゆでただけで、白いアクがたくさん浮いてきました。丁寧にお玉でアクを掬います。
30分ほど茹でると、お箸が通るくらいに柔らかくなりました。火を止めて、冷えるまでお鍋を放置します。下処理完了です。後は、水を毎日変えながら早めに使い切ります。
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刺身
先の細い方は、薄く切り酢醤油で食べます。ちょっと「えぐみ」を感じます。でも、えぐみも含めて美味しいです。ついでに、お酒もどんどん飲みます。
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味噌汁
太い方のタケノコを食べやすい大きさに切り、わかめと共に鍋に入れ、水とほんだしで煮ます。煮えたら、味見しながら味噌を溶きます。
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タケノコ御飯
タケノコを小さく切ります。手元にあるだけのタケノコで作ります。先の方は縦にスライスすると見た目が綺麗です。人参1本は細切り、油揚げ2枚は油抜きして短冊切りです。
小鍋に、タケノコ、人参、油揚げ、鶏肉1~2パックを入れ、醤油90ml、砂糖と味醂と酒を大さじ1づつ。ほんだし少し、水を適当に入れて煮ます。もし、人参や油揚げや鶏肉が無ければ入れなくても大丈夫です。
煮えたら、冷めるまで鍋ごと放置します。冷めたら、ザルに開けて、具と汁に分けます。
お米5合を研いで先ほどの汁を入れ、足りない分は、水を炊飯器の5合の線まで足して炊飯です。炊きあがったら、炊飯器に具を入れて少し蒸らし、全部を混ぜて完成となります。
ご飯の上に、木の芽(山椒の葉)を飾ると素敵です。でも、木の芽が無くても大丈夫です。
さぁ、食べましょう。口いっぱいに、歯触りの良い、タケノコの旨味が広がります。1年ぶりの味は堪らないですね。今日は、初夏が来ました。