Outer Wildsで遊んだ(ネタバレなし)

cubbit
·
公開:2026/3/7

すごい名作だというので遊んでみたら、文句なく名作だった。でもかなり粗削りなゲームだなあとも思う。おすすめかといわれたら間違いなくおすすめだ。

ジャンルをひとことでいうと、オープンワールドポストアポカリプス死に戻りコズミックホラー高難易度謎解きジャンプアクションとでもいうような作品。ゲーム中はとにかく謎アンド謎で、ちりばめられたフレーバーテキストのような情報をひたすら集めて突き合わせていくと、今まで行けなかったところに行く方法が急にひらめく。このアイデアが成功した瞬間が気持ちいい。ヒントはかなり用意されているが、謎解きはそれなりに難しいものもある。詰まったら無理せず攻略サイトをみてもいいかもしれないが、そうするとうっかり別の答えも目に入ってしまって楽しみを損なうかもしれない。

ゲームデザインに無駄がなく、いわゆるオープンワールドであっても密度は高くて飽きさせない。大気がないので空は真っ暗なのに、その天を覆いつくすほど巨大な太陽が眩く地面を照らし、その脇を衛星がものすごい速さで通り過ぎる。まさに宇宙を探検しているようなダイナミックな光景が広がっている。少し歩き回ればすぐに新しい景色に出会える。もっともその景色が何を意味するのかが、序盤はまったくわからないのだが、どの景色にもちゃんと意味がある。そして終盤になってすべての情報が繋がってくると、とてもエモい世界観が見えてくる。序盤はゲームの最終目的のヒントすらわからないのだが、情報を集めていくと自然に最終目的が見えてくる。このストーリーテリングも秀逸だ。そしてこの硬派なSF的世界観からは意外なほどの、激エモエンディングを迎えることになるのである。

ゲームの魅力を理解できるチュートリアル(たとえるならブレスオブザワイルドの始まりの台地)があればかなり違ったと思うのだが、良くも悪くもいきなりどこでも行けるようになり、断片的な情報ばかり山ほど入ってくる。序盤は本当に何が何だかわからない。「謎が示される→情報が入る→思いつく→解決」を初めて体験するまでが遠い。この自由すぎて何をしたらいいかわからないまま放り出す感じも意図的なデザインのようだが、親切なゲームが多い現代ではややつらさも感じる。ほかにも謎解きとは別のアクション面でのつらさが多い。

  • 宇宙船やプレイヤーキャラクターの操作がやけに難しい。宇宙が舞台ということで独特の無重力アクションを要求されるのは自然なデザインで新鮮なのだが、この難しさと作品の面白さにはあまり関係がない。ここまでSF的に正しい(?)無重力アクションでなくてもよかった気がするが……。でも宇宙飛行士の苦労を体験できるような気がする。太陽の近くの惑星に行こうとして、その惑星にまっすぐ向かっていっても気が付いたら速度が出すぎていて通り過ぎてしまったり、太陽に近づきすぎて太陽に落下したり、ぜんぜん思い通りにいかないのがSF的に面白いし、謎解きとはほとんど関係がない。

  • 道に迷いやすい。道を覚えにくい。私がプレイしたゲームの中で、これほど道を覚えにくいゲームは他にない。ネタバレになるので詳しくは言えないが、プレイすればわかると思う。

  • ゲーム中のテキストの翻訳が硬い。もっとも、作中の文章の多くは異星人の言語を翻訳しているという設定なので、ぎこちない文章に理由がないこともない。ただし同族との会話すらぎこちないのはいただけない。

  • ゲームオーバーになりやすい死にゲーでもある。もっともリトライはしやすいデザインなので、さほど困りはしない。暗さや狭さ、酸素不足やタイムリミットで追い詰められるのは宇宙的ホラー演出として優れている反面、なかなかの恐怖感もあるので、ホラーが苦手な人にはつらいかもしれない。

  • 謎によっては非常に難易度が高い。特に物語の核心に迫る謎は難易度が高く、偶然解けるというようなことはまず起きない。挫折するくらいならヒントをみたり解答をみてしまってもよさそう。私も幾つか攻略サイトの情報に頼った。解答をみてもやや理不尽と思える謎もあった。

最初は、え?これどこから面白くなるん?と思うかもしれないので、まずは10時間くらい我慢して彷徨ってほしい……。いまなら50%オフで1,526円。