新卒で入った会社を半年も経たずに辞めてからというもの、僕は35歳になるまでずっとフリーターである。
そして実家住みの子供部屋おじさんというやつで、さらにゲイである。
ありがたいことに、と言っていいのか微妙だが彼氏はいる。19歳の時に出会ってからというもの、かれこれ15年ほど付き合っている。
こんな将来の夢も希望もなくフリーターを続けているのに見捨てられないのは、彼氏が自立した歳上で、ずーっと甘えさせてくれている事だろうと思う。
日々を成長も目的もなく消化し続けて、毎週購読している電子版少年ジャンプだけが唯一の楽しみである僕に突き付けられた「閉店」という二文字。
僕はここに一世一代(おおげさ)の賭けに出てみることにした。