0124
午前起床。眠りが浅く、朝ぼらけに寝る。起きても眠い。
原神をやって、そのあと作業しようとするが、身にはいらないほど眠いので、薬を一錠飲んで一時間ほど仮眠する。
18時に仮眠から起きるが、眠気は増すばかりだ。仕方ないので夜用の睡眠薬や安定剤をすべて飲んで寝る。起きると日付が変わるころだ。
フォロワーが起きていたので通話しながら原神をする。
別に話すことがないので無言。午前3時頃相手側が寝ると言い、私もゲームをやめていたので電話を切り上げ寝る。
0125
午前10時ごろ起きる。家に白米しかないことを思いだす。海苔かなにかあった気がするが、1日中白米しか食べるものがないことを思うと気が滅入って、Uber Eatsでヤンニョムチキンを10個頼む。久々に食べると辛くて、やっぱりマクドナルドにすればよかったかなと思う。
原神をして、午後3時頃からカフカ『城』を読み、午後7時前に読み終える。一気に300ページほど読んだので眼球も頭もいい感じに疲労する。
『城』は読み始めてからしばらく放置したり、数ページ読んでは置いておくようなことを去年から繰り返していたが、いい加減読み終えて別の本にとりかかりたかったのでよかった。
なんだか中途半端な終わり方だと思って調べたら、どうやら未完の作品だったらしい。しかし元から変な作品なので、これで終わりだといわれたら「そうか」と納得できる気もした。
カフカはたしか中学生か高校生の頃に『変身』を読んで、まあ面白い作家だと思っていたが、成人してから『審判』を読み、感動に近い余韻にひたることができたので、『城』もいつか読破したいと思っていた。
カフカの作品からただよう、所在なさ・・つまり、自分がどこにも所属していないことの不安、そして組織に所属している人間が、もはや人間ではなく「職業そのもの」としてしか動くことのできない、職業こそが人間である、というような価値観は、現代日本に通ずるものがある。
私は現在なんの仕事もしていないし、それから今後もする気がないから、カフカ的不安(存在の揺らぐ不安)があるかと言われれば、別にそうではない。「あなたは何者か?」と言われたら「gigiだ」というだけで、別に私に職業としての肩書は必要ないように思われる。思えば働きだしてから一度も私は組織に所属しているような気持ちを持ったことがなかったし、逆に働いていないときのほうが自分自身であるような気がしているので、社会に馴染めないというのも、それはそうだ、と思う。世の中のほとんどの人は、組織に所属して、肩書がほしい、肩書があれば安心だし、毎日やるべき仕事をあるということが人生そのもののように感じているのだから。それを過剰に描いたのがカフカだというだけで、カフカの描く社会は、異常でもなんでもなく、現代の社会と似通っている。
一度でも役所で働けばわかるが、たった一枚の公文書、それが何人もの人間の価値を上回るといったことはたびたび起こる。本当にたった一枚の紙とインクのために、大勢の人間が行ったり来たりするのは、もはや茶番劇のようでもある。しかしその繰り返しで、組織ひいては国家が運用されているのである。
次に読む予定なのはハンナ・アーレント『エルサレムのアイヒマン』の予定。途中で放置しているので読み切りたい。だが、外に持ち運ぶには大判なので、外ではブローティガン『西瓜糖の日々』かジュネ『泥棒日記』山尾悠子『ラピスラズリ』辺りかな。
昔知り合いの若い男の子が山尾悠子の大ファンで、匿名で『ラピスラズリ』が送られてきてその人のことを思い出した。男のくせにこんな女の読むようなもの?と当時は考えていた。(男性というのはヘミングウェイとかフォークナーとか、あるいはバロウズみたいなのを好むもので、山尾悠子や倉橋由美子みたいなのは、女が読むものだというようなうっすらとした差別意識が内在化していた)
結局まだ一度も山尾悠子を読み切ったことがないが、いい加減読もうと思う。それにしてもひどい寒さだ。なのにここは雪がふらない。
追記
書き忘れていたが、今日青葉真司の死刑判決が下されたというのでネットでは一日その話題で持ちきりのようだ。地裁の判決なので控訴すればまた裁判は長引くだろうが、彼がそこまで戦うのかはわからない。死刑囚はたまに控訴せず結審する変わり者がいるが、青葉氏は小物くさいところがあるので、もしかすると控訴するかもしれない。それは本人と弁護士しかわからないし、私はたまに傍聴記事を読むくらいしか知識がないのでそこまで知ることもできない。
しかし青葉氏と同じように私も涼宮ハルヒの憂鬱が好きだったし、京アニが巻き起こした日常系萌えアニメブームを懐かしむ一人ではある。まあ、人生がうまくいかなかったときに、涼宮ハルヒのことを思い出すかというとそこまでの思い入れはないが‥
青葉氏はコンビニバイトを数年続け、そこで元々あった鬱屈とした感情が肥大化し妄想を激しくさせたのだろう、というのが大方の見方だが、私からすればコンビニバイトなんて一週間続けばかなり偉いほうじゃないかと思う。私はバイトを一日〜半月ほどでバックレたことしかないので、社会性という点だけ見れば青葉氏よりだいぶ低いんではないか。
私は「嫌なことからすぐ逃げる」という癖のおかげ(?)で嫌な人間や嫌な事柄からすぐ離れることができるが、青葉氏は適性のない仕事を無理に何年間も続けたせいで精神状態が悪化したように思えてならない。あんな仕事を何年もしていたら私だって気が狂って変な妄想で錯乱してしまうに違いない。
それに小説を書いているという点でも似通っている。私は自分の才能に早々に見切りをつけて、まあ自己出版で5冊くらい売れれば万々歳だというふうに思っているが、彼は下手に中年になってから賞なんかに応募してしまったのが運の尽きなんだろう。新人賞みたいなのは十代で送るべきで、強靭なメンタルの持ち主以外は成人してから新人賞に応募したりすると、知りたくもない自分の才能の無さを思い知ってしまう。そう思うともっと早くに京アニへの耐性をつけていれば、とか思うが、すべてはボタンの掛け違いでしかなかったのだろう。私が青葉真司になる可能性もあったが、たまたま青葉真司が青葉真司として罪を犯してしまったというだけなのだ。彼は「自分も死んでこの人生の苦しみから逃げよう」という決心でやったんだろうが、間抜けなことに生きてしまったせいで2回目の死を迎えるんだろう。(そういえばブラック・ジャックで死刑囚を治療することに苦悩する回があったなあ)
私は死刑囚の獄中記が好きで結構読んでいるんだが、彼も書くんだろうか。唯一加藤智大のはしょうもなさそうなので読んでないが‥小説家志望だった彼の文才が、獄中記で判明するのはなんだか悲劇的な古典作品のオチみたいだと思う。