2024年、1月も半ば過ぎたころ、15歳の娘が入学試験に向き合った。
私からすると30年以上も前の頃、同じような感情を抱いていたのかと思うと、急に懐かしさを思い出す半分、正直 子どもの事ながらも、落ち着いてはいられなかった。
当日の朝、今季一番の冷え込み。妻の通勤に同乗しながらファミリーカーに揺られて家を出ていった。見送るその後ろ姿は、まるで、戦場に向かう兵士のようだった。
『せめて悔いのない成績を残して帰ってこい』自然と 娘の背中に向かって 勝利の念を送っていた。
併願推薦で推薦状を貰ったとはいったものの、それなりの点数は求められているのは確かで、確実に入れるといった保証はどこにもない。
結果は、次の日に分かる。インターネット出願だから、合否もPCのブラウザからボタンを押すだけだ。
この2日間、緊張の緒が切れたのか、妻から風邪を移されたのか、天気痛の延長線上なのか分からない程、体調を崩してしまった。
頭が鈍器で殴られたかのように痛く、咳・鼻水・鼻づまりと最悪だった。1日寝込んだ日もあり、とりあえず、娘と一緒に合否の2文字を見るまでは、、死ねない、倒れている場合じゃない、起きろ俺!と、心中 穏やかじゃなかった。
そんな合否発表の当日、娘が学校から帰ってくると、
「実は、学校で見ちゃったんだよね。合格してた。」
『え?なんやて!?』
「だから、友だちと一緒に、学校のPCで見ちゃったの。」
『な、なんと、、おお、おおお、そうか。それは、良かったな』
マジ!?と、この日のために有給を取っていた妻と2人で呆気にとられ、急に緊張の糸が解れた。
これで、ゲームオタク系動画女子と校内で噂されてる うちの娘も、晴れて ふつーの女子高校生になれるのか...(安堵感)
でも、まだ 最終関門の大ボス(公立校)が待ち構えてる。
本当の闘いは始まったばかりだ。
娘よ、健闘を祈る。