無題

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いまはひとりだが、過去にはもうひとりの人間と、犬と、猫と、暮らしていたこともある。

それより昔に、別のひとりの人間と、同じ犬と、暮らしていたこともあった。

また犬や猫と暮らしたいとは思っても、人間はもうやめておこうと思う。

自分はつくづく他人と暮らすのに向いておらず、相手が変わっても大した違いにはならないのだと実感できたことは収穫だったと、前向きに考えるには時間も精神力も使い過ぎた。

そもそもそんなことは最初からわかっていたことだった。

ただその時その時の現実に対処するために、もしくは現実から逃れるために、打算から選んだ暮らしだった。

そのような選択は結局誰にとってもプラスにはならなかった。

書くのが面倒になったのでこの話はここで終わる。

また犬や猫と一緒に暮らしたい。

としを取り、体も弱ってしまった私には過ぎた望みだ。