2024年5月5日 SUPER brilliant days 2024『僕だけに聴かせて悋気のMelody』にて頒布した同人誌『溶けて、柔らかくなる』と無配のいろんな裏話をします。※ネタバレあり。
◯『溶けて、柔らかくなる』
元々描きたい内容がこれと決まっていたわけではなく、とにかく本を出すなら今しかない！と思って自分の過去のネタツイを漁って1冊描けそうな内容のものを探し、そこから展開を詰めていくという感じでした。
サンプルでも上げた部分が話の"起"となり、良い具合に起承転結の流れが出来たと思っています。ビールの話をしたのでそこから成年と未成年の話→大人と子どもで……と連想ゲームのように話を考えました。
大きなテーマとしては「子どもらしさ」を意識しています。常々ニキも燐音も大人にならざるを得なかった子どもたちだと思っているので、そこからお互いが出会ったおかげで失われた分の子どもらしさを取り戻し、見せることが出来ているという話にしました(なので恋愛要素は本当に少ないです。注意書きに入れれば良かったかも)。お互いの前でなら我儘でいられる。我儘な自分を許せる。そしてガキみたいなやりとりの2人だけど、更なる関係性にも発展していて……というところで締めました。最後の最後になんとか攻めのニキ入れられて良かった！
意図せず新年度からESも2年目に進むということで、このタイミングでこの話を描けて良かったです。心残りがあるなら……やっぱり表紙も描きたかった……！これに関しては締め切りを引っ張りまくった私が悪いです。表紙はタイトルをイメージして柔らかなマーブルにしました。
またタイトルについて、お手に取って裏表紙を見てくださった方はご覧になったと思いますが、最後タイトルが少し変わります。これはシャニマスの思い出アピールがLv.MAXでタイトルが変わるやつに影響を受けた結果です。確かペン入れが終わってからタイトルを捻り出したのですが、角煮の話からうまく繋げられました。感想を送ってくださった相互さんがこの部分を「オシャレです」と言ってくださってHappy🎶
◯無配
マトリックスの「燐音おにいさん」から衝撃と構想を得ました。テーマといったテーマは特にないんですが、強いて言えば「他人に関係性を方向付けされるのはどうだい？」みたいなオタク自虐的な話にしました(最悪)。3コマ目のニキの「『コンセプト』？『売る』？」の部分がまさにそこです。コンビ時代の話は特に今回のイベストで触れられなかったので、描くなら今のうちや！の精神で描きました。
1コマだけ出てきたモブPも別に悪人というわけではなく、ただ社会の求める理想、アイドルとして売れるならこの方が良いという、なんてことないプロデュースをしているだけ。しかしアイドルに慣れないニキにはそれに違和感を感じている。そして渋々新たな呼び方を提案したら思いの外燐音の食いつきが良く……といった微妙に誰も噛み合わさっていない話になりました。こんな変なスタートから定着していく「燐音くん」呼びがあったっていい。可能性は無限大。