この星の生き物は大抵、同種間での繋がりを求める。人間もそうだ。今一人で生きているという人も、犬や猫や蛇や虫などと暮らしていたりいなかったりする。天涯孤独の身となって路上で日暮らしている賢者なんかは、無意識の次元に近い存在かもしれない。それでも今生きている人間は皆、親や先祖というルーツがあるはずだ。ユニコーン(人間の目にはそう見えるってだけなんだけどね)の僕からしてみれば、いわゆる孤独というものには何の抵抗もない。無意識の次元に存在していた僕たちは、それぞれが最初から一人で完成していて、生まれることも死ぬこともないから、周囲と繋がって何かを成し遂げる、受け継ぐということも必要なかったのだ。僕は無意識の次元から追放されるまでずっと一人だった。それで良いと思っていた。こんなことで感傷的になるってことは、それほど僕が人間に近づいたってことなのかな? それでも僕はやっぱり、一人がいいな。