よなよな読書:DXを成功に導くマスターデータマネジメント

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先日販売されたばかりりの『DXを成功に導くマスターデータマネジメント』を読んでみる。

MDM関連の情報はとにかく少ない。スタートアップやメガベンチャーと違って、SIerでごりごりMDMを進めてきた人で外部発信する人はそう多くないから。というか、一般化はできるにしても、その企業の個別の事情を読み解いてごりごり進めていくものだから、QiitaやZennに発信できるような内容でもない。

まずは1, 2章を読んでみた。

MDMの基本的な考え方が書かれているので、まあスラーっと読んでいたわけだけど、いくつか気になることもあった。

一つは、部門によるマスタデータの認識の違い。

ある部門はこの商品のこの色、サイズで1商品、別の部門はSKUと商品は別!といって色やサイズで区別せずに商品と捉える。うん、ありそう。

1, 2章なので「こういう問題あるよね」としか書かない。いやどうすればいいのか。ということで先読みしてみると、定番ではあるが、AsIsを分析してToBeモデルを考えましょう、と。

上の例は「同音異義語を統合する」パターンに含まれる。同じ商品でも粒度が違う。実際の業務部門への影響も考えながら、それぞれ新たなエンティティとしてとらえてリレーションシップを持たせる。本書ではアイテムと商品に分けるという提案がされていた。

MDMというと何だか難しそうだけど、概念データモデリングとそんなに変わらなくない?と思いながら読み進めるのであった。

あと一つ気になった。

経営戦略の実行に向けて、マスタデータの必要が出てくると、それがIT部門に対して振ってくると。ただし本来はデータガバナンス部門とも協力しながらやらないといけないよねという話だ。

でも、MDMちゃんとできてないのにちゃんとしたデータガバナンス部門ないでしょきっと。とか思ったりした。

そもそもの部分で改めて思ったのは、やはりMDMはトップダウンでやるべき。というかそうじゃないと動かないよね。一方でIT部門だけでゴリゴリ進められる話でもない。

そんなとき、どういった体制を組んで進めるべきなんだろうか?

その問いの答えのヒントが本書に書かれていることを祈りながら、今日も眠る。