なんか小説のタイトルみたいになってしまった。この前友だちと飲んでいて、けっこう衝撃的なことがあった。
住む場所の話題になったとき、とある駅は特定の国からの移住者が多いという話になった。友だちはその国の出身者をネタにするようなジョークをいくつか言っていた。そこに面食らった。
その後もその友だちは、「最近配慮することばっかりで面白くないよね。LGBTとかさぁ、あれって当事者じゃない奴らがうるさく言ってんだよね」というようなことを言っていた。ものすごく違和感があった。
「では、お前は清廉潔白なのか?」と言われると、そうではないだろうなと思う。いわゆるマイクロアグレッションなんか、きっと色んなところでやってるんじゃないかという気がする。ただ前述の彼ほど直球の偏見やアイデンティティーに根差したジョークを言うのは、さすがに悪いことだとわかっているし、やっていない。
こういう時、その場で、何かしら友だちに対して言えればいいんだけど、それはできなくて、ただ曖昧な表情を作ってしまった。これが一対一だったらどうしていたらいいのかよくわからなかっただろう。複数人の飲み会だったからまだよかった。くだらないユーモアで話を逸らすのは得意だから、とにかく話を変えたくて、ちょっとしたわき道の冗談で話題を変えた。
友だちだからこそ、よくないことに対してはきっぱり注意すべきだということはわかりつつ、でも飲み会の雰囲気も壊したくないし、偉そうなことを言えるほど勉強もしてないし、結局その場で体を少しこわばらせて、それが過ぎるのを待つということばっかりやっている。冗談めかして注意するくらいできたらよかったな。
ちょっと疲れた。いい友達であるぶん、余計に。