If this means war, why are we in it?
朝、このフレーズがふと意識にのぼり、それは現下の「戦争(実態としては一方的な虐殺)」のことを考えていた流れでだったのだけれど、本来は戦争ではなく父と子の諍い・不和についての歌の一節でした。XTCの"Hold Me My Daddy"(アルバムは"Oranges And Lemons")。
子どものころに、日本盤の歌詞対訳を読んでこれを戦争についての歌だと誤解してしばらくそのままだったので、いまになってもそういう文脈で思い出してしまいます。戦争の比喩が多く使われているので、「風が吹くとき」のような核戦争の状況を歌っていると誤認したのです。いま振り返れば、いかにも冷戦期の子どもらしい発想であるなあと思います。
曲のしめくくりで"Hold him tight, hold him like he was a baby"と繰り返されるのを思い出し、そういえば、自分の子を最後に抱きあげたのはもう何年も前のことだと、いまは高校に通う子の弁当を用意しながら感慨にふけりました。
そこからまた「戦争」へ考えは戻り、いま、かの地で我が子に最後の抱擁をあたえているたくさんの親たちのことを思い……