50Kgの塩

倉田タカシ
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 ダイスケの塩ファイナルセット(50Kg)、30名限定、いまある分がなくなり次第販売終了、というようなことが書かれたネットショップのスクリーンショットがTwitterで回覧されていて、そうか、ダイダラボッチのダイスケもついに引退か……と感慨にふけりましたが、検索してみると、べつに高齢のため塩の源を引退するという話ではないことがわかりました。よくわかってなかった。そもそもダイダラボッチには年齢という属性がないし、年を経て体力がなくなってきちゃうというようなこともないんですね。ただ、塩採りをする人たちのほうが高齢になってきて後継者もいない、というよくある話のようで、なんともせつない……。ふつうの塩づくりよりも大がかりな設備が必要だし、人手もいるのだそうで、そのへんを知ると値段が高いのにも納得でした。ダイスケのほうもじつはかなり大変で、汗をとって塩にするわけなので、まず徹底的に身を清めなければいけないと。ふだんは山なので、起き上がりつつ大小の動物を逃がし、海でいろいろ洗って、夕立で何度かすすいで、それでようやくさっぱりしてから、ビリーズブートキャンプをやる、と。なんでそれなのかはざっと検索しただけではわかりませんでした。それを採用するまえにはどんな運動をしていたのかをむしろ知りたい。かくして、大量の汗が用意されたフィールドに降り注ぎ、それを集めて(フィールドが広いのでこれが大変)、あとはふつうの塩とおなじように炊き上げて完成、と。一度に採れる量が50トン、これを数年おきにやってきたとのこと。それにしても、ダイダラボッチの体内にそんなに塩ってあるんですかね、という疑問がわいてくるけれど、巨大な岩塩が体内に存在するという説のほか、じつは海で体を洗ってるときに海水の塩分を吸収しているという身も蓋もない説もあるんだそうです。ただ、ほんとうのところ塩分はどこからでもよくて、ダイダラボッチの体組織に由来するミネラルをたくさん含んでいるということが、まあパッケージや販売サイトにははっきりとは書かないけれど、重要であると。やっぱり海の水からつくった塩にはないものがあるんだと、それはいつもダイスケの塩を買ってる人のブログに書かれてたことですが、そういうことのようです。興味が出てきたけどさすがに50Kgは九回転生しても使い切れない気がする、いや、代々うけついで使っていくものなのかもしれない……。ダイスケの塩は実在する商品なので、関係者のかたが万が一ここをお読みになったらすみません。