ラテの切れ

倉田タカシ
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 ファミレスのドリンクバー、コーヒーマシンでカフェラテを出そうとしたときにラテが、つまり牛乳が切れていることが非常に多い。

 コーヒーに興味がない、でも温めた牛乳に粉末コーヒーを入れたものは好んで飲む、という生態だったので、ドリンクバーのコーヒーマシンは自分のリアリティ内に存在していなかったのですが、ある日、マシンのとなりのボックスの蓋が開いていて、そのなかに1リットルの牛乳パックが置かれているのを見たのです。牛乳パックの口は開けられており、そこに差し込まれたチューブのもう一方はコーヒーマシンに接続されていました。

 あ、あれって(本物の)牛乳が入ってるんだ。と気づいてわたしの両目が牛乳のマークになり(または牛のマークになり)、それ以来カフェラテを好んで飲むようになりました。

 とはいえ1回のファミレス滞在につきいつも2杯しか飲まないのに、こんなに頻繁にラテ切れに遭遇するのは、なにか呪いのようなものがあるのでは?

 ジュゴゴゴーッ! と空砲じみた音とともにささやかな白い飛沫が散るのみ、そのあと無慈悲に苦いコーヒーが注がれる、という体験はそのたびに悲しくなるので可能な限り避けたく思います。カフェラテのボタンを押すつど緊張します。店員さんはお願いすればいつもすぐに牛乳パックを交換してくれますが、ワンショット無駄になってしまうのがつらい。できれば事前にラテ切れを知りたいが、そういうセンサーはないらしい。チェーンによって、また店舗によってラテの出る量がけっこう違い、多く出してくれるところになるべく行きたい。以上です。

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