モチコミオンラインに参加した(1年3か月ぶり二回目)

まるむらりも
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公開:2025/3/12

※持ち込みの話とそれを踏まえた自分語り。長い。※

参加まで

今回は先月まんが賞に投稿した作品にて持ち込み、さらなるスキルアップについて聞いた。また機会あればもう一度賞に投稿してみようと思っているから、もっと上の賞をもらうには?ということを中心にお話してもらった。

そして当日は5社とお話しすることができた。前回3社だったので今回は4社マッチできたらいいな、と考えていたから嬉しかった。ただ、私の気持ち的に、1日5社が限界だと思った…。見知らぬ人と自分の創作物について話すというだけでも緊張して仕方ないのに、それが5回……。なかなかつかれた。レポを見ると10社以上と1日にお話ししたという猛者もいて驚き。すごすぎる。

また今回は持ち込み内容が前回と違うというのもあり、前回の3社と1社も被っていないところとお話しできてよかった。いろんな意見を聞いてみたかったので。あと前回は「こことお話しできたら嬉しいな」というところとはマッチしなかったけど、今回はお話ししたかった編集部とマッチできたのも嬉しかった。前回よりスキルがあがり、マッチのしやすさが上がったのかな?なんて思ってみたり。マッチするかどうかはタイミングな気もするけどね。

当日

今回も前回と同様、ネカフェからiPadにて参加。自宅だと家族に聞かれる可能性があり、友達にすら漫画を描いていることを言っていない人間としては絶対にそれを避けたい。そうなるとネカフェに行くしかない。普段ネカフェに行かないので、非日常感が楽しいのもある。

ちょっと早めについて、そわそわする心を抑えるために適当にYouTubeを流す。持ち込みのインターバルもずっとYouTubeを流してた。ラランドの謎ゲー動画がほんと面白くて、とにかく落ち着く。前回も観てた気がする。

一時間のインターバルがあるところで、朝予約したケンタッキーのチーズチキンバーガーを受け取りに行った。予約するほどでもないかと思っていたけど、やってみよ~という軽い気持ちでネット予約。お店に行ったら受け取るだけのシステムで楽だしなあ。と思いながらお店に入ったら、たくさんの人が並んでいた。土曜日はやはり舐めちゃいけない…。予約していてよかった。すぐに受け取ることができて、一瞬でお店を出れた。ありがた~い。

すべての持ち込みが終わったあとは買い物をサクっとして、早々に帰宅。たくさん話したりいろいろ考えて疲れたので、その日は振り返りはそこそこにして、あとは好きなことをして寝た。頑張った1日でした。

話したこと

褒めてもらえたところ

キャラ/コマ割り/セリフ/読みやすさ/つかみ/内容/線、画面の情報、見開きのバランス

改善点

とにかく絵!!!!

安定感のある顔や自然な身体を描けるように/アオリやフカンを増やす/男女の顔のちがい、男女の体格差をもっとつける/丸顔なで肩のクセ/背景と人物の差をもっとつける/もっとページ数増やしても良い/もう少しコマ割り数・セリフ数を減らしても良い/もうひと展開ほしい

嬉しかったこと

今回一番嬉しかったのは、好きな漫画を連載している編集部の方とお話しできて、「あの作品が好きです!」と伝えられたこと。もしチャンスがあれば言いたい…!と思っていたところ、「どうして弊社に応募を?」と聞いてもらえたので、そこで言うことができた。好きな漫画を作っている会社にの方に直接好きと伝えられるなんて、なんて贅沢なんだ。相手の方も喜んでくれて本当によかった。好きなものってやっぱり好きと伝えなきゃだめだ…!正直これがうれしすぎて、そのほかのこと全部ぶっ飛ぶ勢いだった。好きな話や読むようになったきっかけもお話しさせてくれて、ファンとして幸せでした。改めて読みなおします。

前回の参加時と比べて

前回とにかく指摘された「コマの情報量が多い」「コマ割りが小さすぎる」「セリフが多すぎる」という点の指摘は今回なく、全体的に読みやすいコマ割りができていると言ってもらえた。

もちろん、もう少しコマ数やセリフを減らてもいいというアドバイスもあったけど、人によるというニュアンスだった。とにかく前回より大きく成長できてるんではないだろうか。嬉しい〜〜〜。一年三ヶ月でがんばった!「誰でも読みやすいから、いろんな人に向けられる」という言葉が嬉しかった。

された質問

毎回必ず聞かれたのは、「商業を目指してるんですか?」という質問だった。そりゃまんが賞に投稿してるんだから、そう思うのは当たり前だよな。でも私は前回の持ち込みの際に「一回賞に投稿してみたら?」と言われたのを真に受け、「投稿してみたらどれくらいの評価をしてもらえるんだろう?」という腕試しのつもりだったから、返事に困ってしまった(結局そのままの内容で答えたと思う)自分でもよくわからない。でも漫画を描くのは楽しいから絶対続けるんだけど。でも楽しいのって、100%趣味で描いてるからだと思うんだ。となると私には向いてない気もする。

そう思うと、商業を目指してる人もいる中でスキルアップのためだけに編集部の方とお話しする時間をもらうなんて、よくないよな…と思った。今更過ぎるけども。

終わってみて

多く指摘してもらった「男女の体格差がない」というのはまさにその通りで、投稿作は体格差がない男女にしたくて描いていた。見た目じゃなくて第六感で一目惚れするという設定のつもりだから、一般的に魅力とされる「男らしさ」から離れたビジュアルにしよう、的な考えで。あと身長差が少ない男女が好きなのもある笑

でもこういう賞に投稿するものでは、そういう「個人的すぎる趣味」はあまりない方がいいんだな…!と改めて認識できた。あまりにも私の好みすぎた…。でも楽しかったからオッケーです。

とにかく「絵を頑張れば、もっと上を狙うこともできますよ!」というありがたい言葉をもらえたので、引き続き頑張りたい。またいつか投稿してみたい。


この下は賞への投稿や持ち込みを経て、自分の人生を振り返り、感じたことを長々書いてるだけの自分語り


今回漫画を投稿して小さくても賞をもらえたことで、自分のちょっと残念に思っていた過去を、「あれは正しい選択だった」と考えられるようになった。今の自分が、そんな過去を「間違っていなかった過去」に変えられたんだと思う。

子供の頃から絵というか漫画を描くのが好きで、それこそ美大とかそういう道に憧れていたけど(バリバリにハチクロの影響)、成長するにつれて自分は全然絵うまくないしもっと上が常に周りにいるし、そもそも自分が「そういう世界」で戦っていけるほど強い心の持ち主でないと気づけて、その憧れを高校生のころにやめた。

普通の大学に行って普通に就職して、転職したり休んだりしつつ働いてるけど、それでもその間、漫画を描くのが好きなのは変わらなかった。といってもフリーハンドでらくがきでノートに描くだけのものだけど。ちゃんと原稿用紙に描いたのは、大学の時にちょっと二次創作で同人誌を出した時だけ。

誰に見せることもない頭の中だけの創作をちまちま続け、これが楽しいからいいんだと思っていた中で、コロナ禍となり、突然在宅の仕事に変わった。(今は転職したから出社してる泣)

そうなると一気に自分の時間が増えて、ますます創作に取り掛かれるようになった。そんな中で突然、「これを脳内や雑ならくがきだけで終わらせるのはもったいなくないか?自己満でいいから一回くらいちゃんとした形にしてみようか?」と考えるようになり、今の創作活動をはじめることとした。

(給付金でiPadを買っていたのも、はじめようと思えた理由だった気がする。クリスタを買う時、とても緊張した。iPadは買いきりじゃなくてサブスクだから…。でも逆にそれが「絶対に描こう」という気持ちになった。)

そうして一次創作を描きはじめた。最初は本当にひどい出来だったけど、描きつづけるうちにどんどん楽しくなっていった。続けることで、ちょっとずつ自分の漫画がマシになっていくのも感じた。そしてさらなるレベルアップのために、モチコミオンラインに参加し、「賞に投稿してみたら?」と言われ、最初こそ社交辞令だと思ったけど、ほんっとに下手だったらウソでもそんなこと言わないよな?と思い、一回くらいやってみようと考えて、投稿して、一番下だけど賞をもらえて…。

そこではじめて、独学でずっとちまちまちまちまやってきたけど、それなりに評価される自分になれていたんだと思えた。過去の自分は美術の勉強をすることやそういう世界に飛び込むことを諦めて、ちょっと後悔してたけど、結局私はその道に帰ってこれたんだと思った。

むしろ私は絵じゃなくて漫画…物語が描きたいんだから、普通の大学での生活や日々の労働で得た経験が物語のアイデアに繋がっている。なんなら大学で受けた映画の講義が、漫画の構図を考える時にめちゃくちゃ役立ってる。イマジナリーラインだってその講義で知った。レポートや卒論でいっぱい文章を書いたことが、漫画でセリフを考える時の力になってる。教授に指摘された私の文章の癖を今でも覚えてるから、そうならないように気をつけてセリフを考えることができてる。関係ないと思ってたいろんなことが、自分のためになっていた。

自分は諦めたつもりだったけど、結局それが漫画を描く上で正しい道だった。というか、その後の私が「正しい道だった」と思えるように出来たんじゃないか?と思う。

もっと早く漫画描き始めていればよかったと思いつつ、いろんな経験を得た今だから描けるものがあると思うから、やっぱりこれで良かったんじゃないかと。早くから描き続けている人もいるんだから、こんなのは負け犬の遠吠えや言い訳に見えるかもしれないけどね。

世の中すごい人はたくさんいるからこんなことでは全然いばれないけど、まずは働きながら漫画を描き切って投稿した自分を、とにかく褒めよう………。

@delori1mo
一次創作する腐女子の日記/クロスフォリオ→xfolio.jp/portfolio/delori1mo