連勤の後やっと高円寺に帰ってきたのでもうぐったりしてしまって、結局今日は昼の12時までベッドの中にいた。
もう何日何週間何ヶ月もずっといらいらしてることがあって、シャワーを浴びている間も、春学期のシラバスを漁っている間も、飽きて絵を描いている間もやっぱりそれが頭から離れなくて今日もダメだった。万年サゲリシャス。キウイ食べたい。久しぶりに丸一日予定がなかったから明るい時間からお酒を飲んじゃおうかなと思い立ち、卵のスープ(鶏がらスープの素を入れ忘れたらめちゃくちゃ和風の味になった)を作ってウィスキーと交互にチビチビ舐めていたのだけれど、あんまり合う組み合わせじゃなくて進まなかった。少し頭がぼうっとしてきて上機嫌で斜陽の続きをたらたら読んでいたらやっと苛立ちが遠ざかったのを感じた。誰といてもしんどいときはしんどいし、何をしても気持ちが晴れないことが多いけど読書だけは現実の全てから遠ざけてくれるので助かる。ウィスキーが想像以上に美味しくなかったおかげで酔う前に新しい逃避先へ飛びつけたのもありがたい。美味しい飲み方も知りたいけれど。
半分手前まで読んだところで、斜陽の中でもよく引用されている『もう一度お逢いして〜』の台詞を勝手に男性のものだと勘違いしていたことに気づいた。なんとも情熱的な娘の手紙の中の一文。そのくだりまでの彼女はもっと穏やかに見えたのに、燃えるような気持ちを隠し抱いて生きていたことにかなり頭がぐらぐらきた。あなたが点火したのですから。女性の言葉だと思うと余計に自分のしんどさと重ねてしまって泣きたくなる。今も揺らめいている火を早く始末してほしい。消えたときにわたしも死にたい。刹那的な気持ちが頭をもたげて、物語から抜け出し始めた思考にこれはいかんと目を閉じていたらそのまま二時間ほど眠ってしまった。起きてもやもやした頭のままシャワーを浴びて洗い物をして夜のうちにゴミを出した。麦茶を飲んでラインを送る。返事に萎える。他人に片手間で扱われるしょうもない人生に気持ちが落ち込む。しょうもなさから脱却したくて頑張ろうと決め込んだことを思い出してとりあえず腹を鍛えてストレッチをする。ベッドに入る。悲しくて泣く。泣かないで寝れるようになりたい。嫌いな人間が全員消えますように。
