[0429]香りと気分、香りと記憶

don
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家族に「誕生日に何か欲しいものある?」と聞かれて考えてみると、久しぶりに新しい香水が欲しい気がしてきた。

持っているAesopも気に入っているけど、時々付けてみると「こんな香りだったっけ?」とその時の自分とチグハグな感覚を得ることがある。好きな香りに違いはないけど、今はこの気分じゃないよなぁ…と。

直接人に会う機会があまりないので、誰かのために香らせるというよりかは、自分の気持ちを落ち着かせたり、切り替えたり、元気付けたりするためのものが欲しい。今は特にコレというものがないので、今日買い物に出かける際に意識的に探してみようと思う。

香りというと思い出す記憶がひとつある。

数年前に妹と、名だたる俳優が出演する舞台を観劇した時になんと芸術劇場の最前列ど真ん中のチケットが当たり。(何故か妹との舞台やライブはすごくいい座席が取れる。アリーナ中央ステージの真ん前とか、武道館の3列目とか)俳優さんが、本当に手が届きそうなほど目の前までやってきた。

とある女優さん(今も映画中心に活躍されている、凛とした印象の方)が本当に綺麗で可憐で見惚れていたんだけど、彼女が近くを通るときフワッとお香のようなオリエンタルな香りがした気がして。観劇後に妹に「なんかいい匂いしなかった?」と聞いたら「したした!○○さんだよね?」とやっぱり同じことを思っていた。

その香りはとても、可愛らしさと残酷さを持ち合わせた役の雰囲気に合っている香りだった。これは私の勝手な想像だけれども、女優さん自身がその役に入るため、そして周囲の演者をその雰囲気にさせるための香りでもあったんじゃないかなぁと。

もう劇の内容ははっきりとは思い出せなくなってきているけど、もしその時と同じ香りをどこかで見つけたら、きっとあの香った瞬間を思い出すんだろうな、と思う。

@dombri
もくもくと書きたいことを書きます。時々👩‍💻 北海道と東京を行き来しています。