こんにちは。猫と暮らしています。たくさんの猫と暮らしています。人間ひとり、猫たくさん。です。
うちに猫が増えるのは、基本的に母が見つけてくるからです。実家が近く、猫でのやりとりも多くするので、母との親子関係としての距離は近いほうです。その母は少しだけ猫の活動なんかもしているのですが、それとはまったく関係なく、ボロボロの猫を見つけてしまいがちです。気付いてしまう、というのが正しいのかな。たぶん興味のない人は見逃してしまうようなところからでも、弱った野良猫なんかを見つけてしまいます。そうして「助けてあげたい子を見つけてしまった、見捨てるのがつらい、でもお金のこともあるし……」とわたしに相談をしにきます。
で、どうするか、ですが。相談を持ちかけられた時点で、まだ顔も見ていない、色も柄も知らないその猫の姿が、ぱっとわたしの頭にも生まれます。ぼんやり、でもはっきりと存在を感じてしまいます。そうなってくるともう命です。当たり前ですが。命を感じてしまった以上、他人事ではいられません。わたしも当事者として考えることになります。なのですが、わたしは悩むのをもうだいぶん前にやめました。
「見捨てたことを一生悔やんで苦しむくらいなら、助けて気楽になるほうがいいよ」
と、迷わず伝えるようにしています。もし手遅れでも清潔で安全な場所で看取ってあげられる。元気になったら、さいごの日までなかよく暮らしていけばいい。そう言って母の背中を押します。実際に助けてあげられなかった子のことを、母が5年以上引きずり続けているのを知っているからです。だからどちらかというと「助けてあげよう」ではなく「(自分達が)楽になろうよ」の気持ちで、「助けよう、うちにいれよう」と言います。
お金はね、かかるけどなんとかなるんです。猫を生かすために必要なお金より、人間として無駄遣いしているお金のほうがずっとずっと多いので。わたしは先日自分だけのためにお気に入りのアイスクリームを6個まとめ買いしました。こういうことができているうちは、けっきょくなんとか大丈夫なんです。
そうして直近の最新にやってきた猫、その姿を載せますね。見せられたら、見せられた側も「あの人の家に新しくきたらしい猫」から、「あの猫」になるんじゃないか、とか、より具体的に認識することになるんだなあ、とか、考えました。当事者の世界へようこそ、ということで。


怖いので、今は伸ばせるシリコン孫の手で、ケージの外から撫でています。怒りますが、少しずつ怒りは薄れてきているような気はします。初日は大激怒の神でした。今は4日目。
長毛です。長毛の子は外で野良として生きるのは大変です。元気なうちはまだいいですが、それでも長い毛が泥だらけになったり、引っかかったりして、つるんとした毛の子よりは苦労をします。この子は元気で健康そうに見えますが、置かれている環境だったり、他にも色々な理由があってうちにやってきました。子猫だったら里親さんが見つかりやすかったりする、けど、こんなに大きくて人馴れしてないと、なかなか厳しい。それが世の中です。どうしたって小さくて可愛いものが好きな人が多めです。結果うちには誰にも選ばれなかった大きくて恐ろしい猫が集まってきます。でも、みんなかわいいよ。
懐いてくれるかなあ。人間が勇気さえ出せば大丈夫になってくれそうな気がする、そんな子です。怪我を恐れず素手で最初に撫でるのが、いつも本当に恐ろしいです。そこを越えたらするんとあっさり懐いてくれる子が多いです。なので、どうにか、がんばれ、わたし。
幸いウイルス検査はエイズも白血病も陰性でクリアしました。落ち着いて慣れてくれたら、ケージから出して他の子達といっしょに暮らしてもらう予定です。(もし陽性なら実家で隔離して面倒をみることになっていました)

名前はあります。野良時代につけられていた名前があったと聞いて、変えないことにしました。この感じの鳥の名前です。妙に納得して、そうとしか見えなくなって、そのまま呼ぶことにしました。