読んでる。
経験を積むと受け取り方も変わる
何というかこういう名言集みたいなものを信仰すると言葉尻だけを受け取った薄っぺらい人間になってしまうので良くないという思いが長年あった。
ただ久々にこうした本を読んでみると、受け取り方も変わってくる。自分の経験と繋がり単なる名言の羅列ではなくなってくる。
世の中にはあらゆる考え方があり、正解不正解はなく何を選ぶか、そして最終的にどういう絵を描くかだ。たとえばパワハラ社長だったとしてもそれが成功につながるなら1つの正解と言える。
そう捉えると、ジョブズが選んだ価値観が厚みを持って受け止められ、その全体が作りなすビジュアルが見えてくる。
特にジョブズというとイノベーションとかアイディアが先行されがちだが、組織作りや人との接し方も学ぶべき事柄と言えるだろう。
なんとなく世に喧伝されてるエピソードから受け取るイメージはワンパンっぽいものだが、本書には育成の重要性と少数精鋭の優秀なチームに任せる様子が描かれる。
この辺を踏まえると単なる突飛な天才ではなく、「採用に妥協しない」などの正攻法を愚直に実行している姿が見て取れる。
熱意やリーダーシップ、優秀な人のみで構成されるチームが優秀な人材を集める要石の役割をしており、なんとなうTwitterを買収したイーロン・マスクの姿が頭に浮かんだ。
歴史
さらに1980年代、1990年代、2000年代と物心をつく手前の歴史について、本で若干の知識を得た今だとまた厚みを持って見える面がある。
あと実はピクサーを作ったのはジョブズなど、知らないことも多かった。いまいちジョブズがピクサーを作る理由が見えてこない。どういうビジョンがあったんだろう。
とは言えその後トイ・ストーリーの大ヒットで株を持ってて大儲けしたジョブズはAppleへ復帰できたと考えると、ピクサーを買ってる世界線だからこそ世界を変える力が得られたとも言える。