はじめに
2025年10月18日に「でたらめ!タローマン大万博」と「オモコロ20周年展!!!!!!!!!!!!!」に行ってきました。どちらも開催決定時から気になるイベントではあったのですが、会場が東京のため遠い話のように思っていました。東京、気軽に行けるとは言えない生活をしています。
なのですが、オモコロ20周年展は連日SNSで入場チケットの空き状況と一日店長の情報が流れてくるのでどうしても存在が意識され、(次にこんなイベントがあるか分からないし、あったとしても10年後かもしれないし……)と揺れていたところにタローマン大万博が次の週末で最終日というアナウンスを見かけて(一日あればはしごできる……?)と気づいたのがきっかけでした。そう気づいて本格的に悩みだしたのが水曜日、両イベントのチケットを確保したのが木曜日、イベント当日が土曜日というスピード感で参加してきました。
そんなこんなで大充実の週末だったので、通常の月刊日記とは別冊でお送りするべくこの記事をまとめています。
でたらめ!タローマン大万博
寝坊から始まった一日でした。本当なら上京に合わせて会う約束をしていたお友だちともう少し一緒に過ごせるはずだったところバタバタのお茶会にしてしまって申し訳なく、戒めのためにここにも書き残しておきます。普段なかなか会えないお友だちに会い、美味しいバナナジュースを飲みつつ楽しいひとときを過ごし、それからとうとうタローマン大万博へ向かいました。
渋谷PARCO内にある「ほぼ日曜日」の展示・イベントスペースでの開催ということで想像よりもコンパクトだったのですが、展示物がぎゅっと詰め込まれていて大満足でした。奇獣を筆頭に撮影に使用された造形物がたくさん展示されていて「さすが特撮! 実物がたくさんある!」と感動しました。以前にツイステッドワンダーランド展に行ったときも立体物展示はありましたが、あちらはあくまで作中に登場するアイテムの“再現”がメインだったので、そこで受ける印象の違いが出てくるなあと。
印象的だった展示物はたくさんあるのですが、入ってすぐのところにノンがいたこと(結構大きい! 風来坊と一緒にいたノンじゃないのかも)、火の鳥が思っていたよりも小さかったこと(映画を見ていても“そんなに大きくない……?”という感じはあったのですが、実物を見るとさらに小さく感じました)、逆に明日の神話は自分よりも大きくて迫力を感じたこと、縄文土器がどんぐり入りで置かれていてとてもLOVEだったこと(制作を外部委託したらしくキャプションに記名があったのも印象的でした。自分もタローマンに登場する小道具の制作を依頼されてみたい)などがありました。小道具類はよく見ると材料の見当がつくものもあり、どういう工夫から成り立っているのかが見えるのも楽しく嬉しかったです。
ほとんどの品は展示ケースに入っているわけでもなく、触ろうと思えば触れてしまう距離にこれでもかと並べられていて、その空間自体にとてもわくわくしました。会場内で劇伴がずっと流れているのも「タローマンの場所だ!」という気持ちがして嬉しかったです。

★奇獣たちの展示ゾーン。写真では見切れてしまっていますが、火の鳥の奥には歓喜が吊るされていました。火の鳥と同じく森の掟の小ささも印象的です。作中ではそれでもかなり大きく見えるのに。すごい。

★小道具コーナー。撮影範囲よりも3-4倍は広く、いろいろな小道具が置かれていたように思います。縄文土器のキャプションには「制作:加曽利貝塚土器づくり同好会」のクレジットがありました。奇獣の栄養食缶詰と縄文土器がお気に入りで撮影したもの。

★ミニチュアカーには乗組員もいて、カメラ越しに覗くと「画面で見た」景色が一気に立ち上がってテンションが上がりました。高津博士・風来坊・ノンがいるのがちゃんと分かる。

★明日の神話は足を見ると(人間が入れそうだな……)という感じがしました。ライティングが格好良くて素敵。
造形物以外に設定資料の展示もあったのですが、キャプションに「1970-1972年頃のもの」とあるのが最高でした。展示されている資料は公式ファンブック『タローマン・クロニクル』で見かけたものがほとんどだったのではと思うのですが、『クロニクル』で読んだときは「1970-1972年当時の設定資料というテイ」だと言われるまでもなく了解して「あるよね~」と思っていたものが、会場で見ることで「令和にタローマンを作るにあたって監督が作った/使った設定資料がある!?」と一瞬混乱してしまって、それを「1970-1972年頃のもの」のキャプションで引き戻されるのが体験としてとても愉快で楽しかったです。ちょうど展示場所が特撮用の造形物との並びの位置だったので、てっきり「本当の撮影に使ったもの」として並んでいるのかと思ってしまったのですが、タローマンはこうでなくちゃ。
会場中央には地底の太陽、水差し男爵、サンタワーたちも並んでいました(タローマンは別位置でソロ待機)。タローマンや地底の太陽は体の被膜が剥がれていて年季を感じました。撮影で使ってたからこそなんだろうなあと。反対に水差し男爵はかなり綺麗で、素材の差なのか年季の差なのか……また地底の太陽は顔が俯き加減で立っていたので、そこに哀愁を感じたりもしました。


そしてすごく楽しかったのが体験コーナーです! コンパクトな会場にもかかわらず「ビルかぶりコーナー」「エランの腕投げコーナー」と二つも体験コーナーがあってとっても嬉しく愉快な気持ちになりました。それぞれのコーナーにボイスボタンがあるのも最高でした。

★エランの腕投げコーナーの様子。エランの想いを無駄にできない高津博士の気持ちになって、太郎汁にエランの腕を投げ込むことができます。
よりにもよってこのシーンを!という嬉しさと納得感があり、見つけた瞬間にニッコニコでした。このシーン、応援上映じゃない劇場でもつい笑ってしまったシーンで、かつ他のお客さんからもこらえきれなかった笑い声が複数聞こえてとても印象に残っているシーンです。これだから高津博士は……

★エランの腕を太郎汁に投げ込んだ様子。そっと投げ込んでそっとテーブルに戻しました。

★ビルかぶりコーナーの撮影見本として掲示されていた藤井監督の写真。
ビルかぶりコーナー以外にもフォトスポットが複数あったのですが、自分の記念写真を撮るのが一人だと難しく……なので代わりに撮影見本として掲示されていた藤井監督の写真を撮ってきました。自分の写真が撮れなくてもコーナーの思い出になる、藤井監督がタローマン世界と渡り合っている様子が拝見できる、これも良い思い出の写真だなぁと嬉しく思っています。藤井監督、いつも本当にありがとうございます。
また写真を撮り忘れてしまったのですが、ビルかぶりコーナーのボイスボタンには「押しちゃダメだよ」というキャプションが付いていて、おそらくタローマン文脈での「押してみよう!」という意味だったのだと思うのですが、秩序の気持ちで押すのを控える観覧客が多かったのか上からポストイットで「押していいよ」と補足が付いているのがらしくて愉快でした。もちろん音声は「ワシのビルが~!」「社長~!」です。
この掛け合いが本当に大好きで、劇場版予告編でもちゃんと社長のビルが壊されていたことに大変喜んだのですが、映画本編を見たらビルに飛行船にパビリオンにと破壊と悲鳴の大盤振る舞いで本当に嬉しかったです。応援上映でも声の揃い方がさすがで面白かったし嬉しかったなぁ。
そしてメッセージコーナーが圧巻でとても嬉しい気持ちになりました。壁面いっぱいにカラフルなポストイットで来場者(タローマンファン)たちのメッセージが並んでいるのがすごく嬉しかったです。もっとじっくり眺めたり、自分のメッセージも丁寧に書きたかったな(時間の余裕がなさ過ぎた)。
スケジュールの都合で駆け足で見てしまった部分もあるのですが、大満足の展示でした! 物販ではなかなか近所ではゲットできなかったガチャガチャとタローマンカード(超復刻版と劇場版)を購入しました。
大満足ではあるのですがやはりもう少しゆっくり見たかったという気持ちもあり、12月半ばまで岡本太郎美術館で川崎パビリオンとして再公開されているのでもう一度見たいな~岡本太郎美術館にもいつか行きたいと思っていたし……という気持ちがあったりします。特別来館スタンプが高津博士なのが嬉しいんですよまた……!
オモコロ20周年展!!!!!!!!!!!!!
さて、タローマン大万博との別れをべらぼうに名残惜しみつつ慌てて次なる会場に移動しました。大万博の会場が渋谷で展の会場が秋葉原だったので移動に40分くらいかかるのです。建物に着いたはいいものの会場への入り口がどこか分からずぐるぐる迷ったりしつつ、入場開始時刻から10分遅れ程度でたどり着いたら長蛇の列が形成されていて大変驚きました。遅刻ならむしろ他の人の入場が始まっていて入るまではスムーズでは?とすら思っていたので(大万博がそんな感じだった)。
今さらながらその人気っぷりに慄いたり(当日分のチケットが完売だったので推して知るべしではありました)、久々に腰を痛めたり(立ちっぱなしがダメっぽい)、来場者の雰囲気を何とはなしに探ってみたりしつつ待ち時間を過ごしました。入場待ち中に一日店長のみくのしんさんが登場してトークをしてくださったりそれが撮影OKだったりしたのですがこれは後述します(物販待機列にも同じように来てくださったのでまとめます)。
趣味でいわゆる「現場」に足を運ぶことが普段あまりないので、今回の大万博や展のような「同じコンテンツにハマっているファン」がたくさんいる場所に行くと、その空気感だけで嬉しくなったり圧倒されてしまったりというところがあります。特にファッションや持ち物で「あ!」となるのが嬉しくて好きで、当日お見かけしたのだと加藤さんの電脳チャイナパトロールの服を着ている人、匿名ラジオの缶バッジやサンリオコラボのラバスト(永田さんとシナモロール)を付けている人、原宿さんのアクスタを持ってきている人などを見かけるたび嬉しくなっていました。会話に耳を立てたりはしないのですが、ふと耳に入ってきて(この人はこういう風に楽しんでいるんだなぁ)というのが垣間見えるとやはり嬉しいというか面白いような気持ちになります。いつも画面の前で一人で見ているのに、こんなにたくさんの人がそれぞれにオモコロを楽しんでいるんだなぁと。
以下、展示エリアごとに感想をまとめているのですが、大万博以上に駆け足かつ人混みがすごくてじっくり見ることができていないエリアがあります。帰路でスマホに打ち込んだメモ・会場で撮影した写真・音声ガイド(当日はイヤホンを忘れたので聞けなかった)をもとに書いていますが、網羅性のあるものではないです。
※各エリアの概要などはオモコロが発信しているみんな来てね!「オモコロ20周年展」会場超速レポート(オモコロブロス記事)や、オモコロ20周年展!!!!!!!!!!!!!の見どころを紹介します(オモコロチャンネル動画)が参考になるかと思います(展示パンフレットもあり事後通販が始まっていますが、展示内容にはほとんど触れていないので展示の振り返りにはあまりならないです。読み物としては大充実です)。
【イントロダクション】
壁面いっぱいの特大原宿さん(おかげさまで生きております)と、パソコンモニタに記事や動画やサムネイルの編集作業の様子を流しているコーナー。

原宿さんの特大おかいき壁面は迫力があるのはもちろんなのですが、画質がほんのり荒いのが面白くて原宿さんだけアップで撮影したりしました。この大きさで印刷したらそうもなるか……と思っていたのですが、この後のラジオコーナーの写真はもっと画質が良かった気がするんですよね。それもそれで“味”だなと思わされるのが原宿さんだなと思います。自分が一緒に写っている写真がどうしても欲しくなり、他の来場者の方にお願いして撮影していただいたりもしました。

★編集作業中のスクリーン録画動画を映していたモニタ群のうち、記事の編集画面をアップで撮影したもの。
サムネイル画像の作成や動画編集の様子を映しているモニタもあったのですが、記事の編集に使っているエディターがどうしても気になり……好きな記事だ!と嬉しくなりつつ撮影しました。
エディターソフトに詳しいとかマニアとかいうわけでは全然ないのですが、オモコロは「編集メンバーとは別にたくさんの外部ライターがいる」かつ「フォントや文字色などフォトグラフィの要素が大きい」ので、ライターからテキスト形式の記事+装飾指定を受け取ってサイト公開用に編集部で調整するような形だと手間が大きそうだけどどうしているのだろうという疑問があり……見た目の印象はAO3というファンフィクション投稿サイトの小説投稿画面に近いような感じがします。
この記事を見ると独自のツールなりがあって「ツール上でライターが記事を作成してそのまま編集部員にも確認してもらえる・記事ごとに編集権限の設定ができる・作成した記事をHTML形式で保存できる(それをダウンロードしてサイトのサーバーにアップロードする)」ような形なのかなぁという気がします。
あと、このコーナーではBGMとしてタイピング音が流れていたのですが、音量が大きいからかタイピングというより焚火のような印象で面白くなってしまいました。オモコロ、そこまで焚火じゃないのに。
【オモコロの歴史をめぐる年表コーナー】

オモコロ誕生当時のサイトトップ画面が展示されていたのですが、画像のリンク切れに見える箇所がいくつかあって時代を感じました(画像右側の赤背景のところ)。全体の画質からのあくまで印象なのですが、当時撮影したスクリーンショットが残っていたというよりは、HTMLテキストとサーバーが残っている(けれど画像はサーバー上から削除されていてリンク切れになっているから表示されない)ところに今アクセスしてスクリーンショットを取得してきたように見えて、「残っている・続いているもの」と「残らなかった・消えていったもの」が同時に見えるようでしみじみ感じるものがありました。
メディアや会社として重要な出来事から些細な(でも来場者的には嬉しい)こぼれ話まであれこれ並んでいて「らしいな~!」と嬉しく感じました。知らないこぼれ話も動画やラジオで聞いたことがあるエピソードもそれぞれ嬉しかったです。
個人的に印象深かったのが2018年6月13日の「オモコロストア開設」で、キャプションに「最初の頃は発送も全て自分達でやっていて地獄だった。」とあり、むしろ今はちゃんと業者委託なんだと安心しました。ひょっとして自前でやってたりする……? 業務量大丈夫……? というそこはかとない不安があったので。でもたぶん自分が思っているより業務委託せずに社内で賄っているところがオモコロストアに限らずいろいろあるんだろうな、とも思います。

★年表の一部(2016年末~2019年頃)の写真です。オモコロストア開設の他に印象的だったものとして、2016年12月~2017年6月の年表の書籍欄にダ・ヴィンチ・恐山さんが品田遊名義で出された『名称未設定ファイル』が入ってない!と思う一幕がありました(匿名ラジオでARuFaさんの『超 暇つぶし図鑑』と『名称未設定ファイル』を一緒に宣伝してて出版時期が近かったはず!という思い出し方をしたので印象深かった)。
『名称未設定ファイル』だけでなく恐山さんの本は軒並み掲載がなく、マンスーンさんの『無職、川、ブックオフ』も掲載がなかったので、オモコロでの記事や動画が直接反映されていないものは載せない方針だったのかも。

★出来事は空中にもパネルで吊り下げられていました。裏表は同じ内容だったはず。
もう一つ、初めて知ってつい笑ってしまったのが、写真の空中左から2枚目の「雨穴、スイカの切り方が甘いせいで、みくのしんに小言を言われる 2024/05/05」でした。雨穴さん、みくのしんさんのこと大好きに見えるのに……
なお空中パネル左端のARuFaサキュバスについては匿名ラジオ組の音声ガイドで裏話が聞けます。
自分がオモコロやオモコロチャンネルを意識するようになったのはちょうど一年くらい前からで、オモコロが始まった20年前からずっと全部を見てきたわけではありません。でもオモコロはウェブメディアで、記事があり動画がありラジオがあり、それらがアーカイブされています。サイトそのものの引っ越しや古い記事の削除があるなどすべてを見ることができるわけではありませんが、それでも年表を見ていて「あ、これ知ってる」という出来事が直近一年のことだけでなくもっとたくさんあったのは、そうしてアーカイブされた記事をいま/いつでも見ることができるからだよなあと嬉しくありがたく感じました。
【小道具展示コーナー】
見覚えのあるものがいっぱい! いかにも“展”というエリアでテンションが上がりました。自分にとって特に印象深かった展示物に絞って紹介します。


★【領収書が捨てられる】やったー!やったー!やったー!のために撮影された写真たち。キャプションによると7,846枚(データサイズで23GB)も撮影されたとのことです。その枚数と迫力がぐんと実感できるレイアウトが素敵でした。オモコロ記事の撮影では写真をたくさん撮る(おそらく数打ちゃ当たる方式)ということは以前に動画でも発言があり「こういうことか~」と実感しました。が、やったー!は連写写真をパラパラ漫画式の動画にしたものをたくさん使っているのでさすがに別枠かもしれません。

★数々の記事で活躍しているランダムワードBOX。遠目にも「あるな〜」と思っていたのですが、「単語は今回のために書き下ろしたもの。」というキャプションを読んで笑いました。このお題に書き下ろしで寄せられたワードたちよ。
「ハトむね騎士団」の組み合わせが面白くて好きですが、永田さんの新しいあだ名として適当かと問われると悩みます。それなら「山下本気キッス」のほうが良いかも(永田さんは永田智接吻塾の表札を掲げているので)。

★ARuFaさん作の美少女シャワー。写真を撮るときに見上げるアングルになるのが愉快でした。なおこれは記事撮影当時のものではなく、この展示用に再制作されたものとのこと。確かに見比べると胸周りの造形が綺麗なような気がします。「前よりちょっと綺麗」「作り手の腕が上がっちまったから」とのことですが、美少女と呼ぶにはやっぱりそこはかとなく怖いです。目が笑ってないのに口元はうっすら笑って見えるのが怖い。

★ARuFaさんがかつて扮した眼貫茜ちゃんの全身衣装展示があり、武器で特にテンションが上がったのでアップで撮影したものです。間近に見ることで「何を素材にどう作ったのか」が分かるのが嬉しくて楽しかったです。フォークって曲げるとこんなに不気味になるんだな。隣には別記事で恐山さんが着ていたセイコクの衣装もあり、ちょっとしたクロスオーバーの雰囲気を感じました。

★会社の備品(小道具)が大量に置かれてる棚。順路の角を曲がったら突然現れて面白かったです。ここだけあまりに“展”ではない日常な感じがして。どの記事/動画で使っていたか心当たりがあるものもあればまったく見覚えがないものもあり、写真を見返しているとなんだか試されているような気分にもなってきます(使用シーンに心当たりがあるもの、これだけ物品があるのにぱっと思いつくのは14個のみでした)。
なお「やったー!」の大量の写真やARuFaさんの顔付遊具を撮影するとき、当たり前なのですがカメラで顔認識されて(顔だった……)とたじろぐような笑いとは別の感情が来ました。あまりにも「物体」という認識でいるので。
【名言コーナー】
名言とパワーワードとお決まりのフレーズと他にもいろいろが混在していて愉快なエリアでした。「名言」では必ずしもないだろというツッコミを前提とした空間、と思ってしまうのですが、オモコロの文脈においてはそれらがまとめて「名言」なのかもしれませんね。ここも混雑がすごくてなかなかゆっくりは見られず、特に好きな言葉を記念に、そして出典がわからなかったので確かめたい言葉を記録用に取り急ぎ撮影してきました。グッズの豆本『オモコロ名言大全』収録の名言と一部重複がありますが完全に同一ではないみたいです。

★匿名ラジオリスナーとしてこの並びは手元に残しておきたく……! 右上の「許してるだろ毎回!」も匿名ラジオが出典なので……
「多かったら正解だったら地球はまだ平らなままですよ」はオモコロチャンネルの心に沁みた『身内の名言』を紹介して賞金をGETするぞ!するぞするぞするぞ!でもARuFaさんが紹介していて、実際にその発言が出た場の人が名言と思っているのがいいなあと思っています。
「許してるだろ毎回!」はARuFaさんの発言で、恐山さんの「許してよ!今までの事全部!」に対して間髪入れずに出てきたのがすごいなと常々思っています。笑いながらの発言ではあるんだけど茶化す気配ではないと自分は感じていて、「許してる」と言いきれるのは実際にそうしてきたという自負があるからだろうし、これからも許すつもりだから言いきれるのだろうし、かつその場で茶化すでもなく「許してる」とあらためて言えることのすべてをなんだかすごいなあと思っています(あとたぶんARuFaさんは本当に許している/少なくとも責めたり馬鹿にしたりはしていないんだろうなとその他の言動からも伺えるのもあります)。
なお豆本の『オモコロ名言大全』を確認したら二人のやりとりとして収録があり、「本人による解説」として「毎回許してるので言いました」とありました。「いつか許せなくなる日が訪れるのが楽しみです」と続きます(66-67ページ)。

★「山月記」を読めなかった男が1年半ぶりにもう一度読む日での、みくのしんさんの李徴に対する発言。みくのしんさんの読書シリーズが大好きなのですが、『山月記』の記事は特にお気に入りです。『山月記』が自分にとって好きな作品だからという理由もあるし、その『山月記』に対してこういう感想があるんだというのが新鮮だったからでもあります。特にこの「じゃあもう、オモコロに来い!!!!!!」という発言は、みくのしんさんの感性というだけでなくオモコロの副編集長という立場にあるからこその、高校生の自分からは出て来得ない感覚だなと思います。李徴と自分とを比べたり重ねたりして読んではいたけれど、李徴に助かってほしいとか助けてあげようという気持ちで読んではいなかったなぁ。

★出典がわからないな~帰ったらQRコードから確認しよう、と撮ってきたのですが、その後オモコロの記事をぶらぶら巡回しているときに再会して「これか!」となりました。記事内にはマルチーズの肛門は登場しないので、気になる方はリンク先から文脈などご確認ください。
【オモコロライターからのメッセージコーナー】
※展示内容紹介の記事や動画で「会場でご覧ください」という扱いだったので写真は掲載しないでおきます(SNS禁止の指定ではなかったのですが気持ちの問題で)。
来場者の混雑に加えライターさんの数が100名超ということで「このライターさんの色紙が見たい!」を探すのはなかなか難しく(メッセージ色紙の周囲にキャプションや名札があるわけではないので色紙内の記名を探すしかない)(マンガ家さんや普段からイラストを描かれる方は絵のタッチなどから比較的探しやすかった)、うひゃーとなりました。見たいように見るのは大変だぞのうひゃーと、こんなにたくさんのライターさんがいるんだなあらためてすごいぞのうひゃーと、そのライターさんたちがそれぞれ工夫を凝らしたりスキルを発揮したりで作った色紙がずらりと並んでいる壮観さへのうひゃーと。
メッセージ・イラスト・写真やプリクラの貼りつけ・手書きQRコード・テルグ語・撤去のお知らせ・動く立体物などなど……帰宅後にゆっくり見られるよう写真を撮ってきたのですが、これを見返すだけでも本当に盛りだくさんでした。
音声ガイドでARuFaさんと恐山さんが「こういうのはもうバトルなんで」、「ここたぶんみんな心理戦だったと思うんですよね。ボケるのか」と話していたのですが、そう思うといっそうこのコーナーの味わいが深くなるように感じました。お祝いの言葉を素直に書くのか、あえて裏切るのか、自分の味をどう出すのか、それらをどう塩梅するかなど……100人以上からのメッセージを一つ一つ見ていって飽きないのはそれだけですごいことだよなと今あらためて思います。
【オモコロチャンネルスタジオ再現コーナー】
もうちょっとじっくり見たかった……!! 普段撮影で使用しているテーブルの様子とかテーブルで隠れてしまうところに何が置かれてるのかとか……! 記念撮影コーナーとして行列ができていたので見学をするのはなかなか難しかったのですが、閉場直前には撮影待ちが解消されているタイミングがあったのでそこを狙って見学するべきでした。
撮影待ちの行列中、他の人がどんなポーズで撮っているかが見えたり、どんなポーズで撮ろうか相談しているのが聞こえたりするのが面白かったです。永田さんの優勝ポーズの人がほとんどだった気がします。自分は「やるぞ!」のポーズにしました。
【ラジオブースコーナー】
オモコロで連載されているラジオ5種の収録風景動画がラジオブース風にセッティングされたモニタに流れているコーナーで、どうしても気になって全ラジオ分聞いてきました。ラジオそれぞれの収録風景を動画で一気に見ることで気づいたのですが、ラジオによって使用しているマイクなど機材類が違うのが印象的でした(さすがに演出ではないはず……)。てっきり会社の備品を共通で使っているのかと思っていたのですが、そもそも匿名ラジオだけラジオブースじゃない部屋を使ってるっぽい……? オフィス引っ越しの直後のラジオのトークを聞くとラジオブースを使ってるっぽかったのに。
(匿名ラジオの感想として)収録映像があることでトークの間合いが見えるというか、編集が入ってない(ぽく見えた)からなのか、相手との距離感を探ってるな、出方を探ってる/合わせてるなという感触を得ることがあって面白かったです。自分の勘違いの可能性も全然ありますが……今の「わかる!」は本気のやつじゃない感じがするな、合わせにいったのかな、みたいな。ただこれは身ぶりや表情から受けた印象というわけではなく声からの印象だったので、あくまでたまたまこのトークがそうだったということなのかもしれませんが。でも公開収録のイベントやってほしいよ〜!とも強く思いました。見に行きたい!
モンゴルナイトフィーバーでモンゴルナイフさんが画面右手側、山口さんとヤスミノさんが左手側に座っていて、「1対2で問題児(=モンゴルナイフさん)をいなす」が視覚化されたみたいな座り位置だな〜と思っていたらオモコロウォッチで原宿さんが問題児位置に座っていて笑ってしまいました。しかも自己紹介せずにエンジン音とブレーキ音だけを発して立ち去ってしまうし……(※帰宅後にオモコロウォッチを何本か聞いたら、冒頭の自己紹介で原宿さんがボケるのがお決まりの流れっぽかったのでいつもの流れ、あるいはその20周年特盛バージョンだったのかもしれません)

動画用モニタ周辺の壁面パネルにラジオメンバーの写真が大きく印刷されていたのですが、ヤスミノさんだけすごく大きく印刷されているうえに高い位置で見切れていて(なぜ……?)と思っていたのですが、「ヤスミノは大きい」からか……!とひらめく一幕がありました。あと「なんとも言えないポーズと位置のため添えられたように見えるARuFaさん」と「オモコロウォッチを感じさせない位置の恐山さん」もツボでした。シャッフルラジオのチーム決めのときはちゃんとそれぞれのラジオメンバーが近くなるように座ってたのに。原宿さんが「今ありスパの自分しかいなかった」と言っていたのを思い出しました。匿名ラジオの恐山さんしかいない。そういう見方をすると、添えられたようなARuFaさんが恐山さんのオモコロウォッチへのアクセスをブロックしているようにも見えます。恐山さんのポーズはむしろオモコロウォッチのサムネイルに近いのに。そう思って見ると永田さんは永田さんで音声放送に割り込んでいますね。
【その他コーナー】
SNS&シェア禁止コーナーがあったのですが、ネタバレも禁止とのことなので感想はまるっと割愛します。あの中身がどこかで公開されることはあるんだろうか……
あとは来場者がメッセージを書き込む壁面のボードと、メッセージカードを投函できる巨大モアイ(オモコロのアイコンになっているやつ)がそれぞれあったのですが、何を書こうかゆっくり考えている時間がなく、かなり急いで一言だけでも!という感じになってしまいました。大万博もそうでしたが、当日の時間に余裕がないことは分かっていたのだからメッセージはあらかじめ用意しておくべきでした。あらためてファンレターを送ろうかなと考えています。
感想ボードには編集部やライターからのメッセージもあり、全体像をぜひとも見たい……!と強く強く思っています。
【一日店長・みくのしんさんのこと】

★入場待機中にみくのしんさんが登場した時の写真。行列は何度も折り返すじゃばら状になって列というよりブロックに近い形で待機していたのですが、撮影タイムでは後ろの人もみくのしんさんを撮影できるように全員が綺麗に腰を落として縮んでいった一幕があり、なんかいいなあと思いました。モーセに海が割れるみたいでした。
みくのしんさんの姿を見たのは入場待機中と物販の会計待ち中で、行列で待っているしかない時間も来場客が楽しめるように来てくださってたのかなと思っています(あとは物販の販促)。動画で拝見する通りの声とテンションだな〜! という印象が一番強かったです。
物販列ではチェックポイントのようになっていて、みくのしんさんの前を通るときに足を止めてちょっと喋る時間があるというか、みくのしんさんからセールストークを受ける時間があるといった形になっていました。主にティッシュBOXと豆本の売り込みをされていたと記憶しています(※物販は事後通販が始まりましたが一部商品は売り切れになっています)
一日店長がみくのしんさんだということは事前に分かっていたので、もしお話しする機会があるなら読書記事が好きですということを伝えたいなと思っていました。物販待機列ではセールストークを聞くのに精いっぱいというかフリートークという感じでもなかったのですが、自分が会場を出る時には物販列がなくなっていてみくのしんさんが会場を出る人の見送りに来てくださっていたので、そのときに「読書記事が好きです」ということを伝えました。
みくのしんさんは見送りでは「オモコロをこれからも応援してください」というようなことを確か仰っていて、自分は「これからも末永く応援させてください。これからもオモコロが続くことを願っています」というようなことをお返事したと思うのですが、それって両輪だよな〜と今振り返って思います。続いてくれなきゃ応援することもできなくて、でも応援(特にオモコロの場合は会社的な利益)がなければ続くことはできなくて、という。そう思って振り返ると、年表にはコロモーやふっくらすずめクラブに関する記述はなかったなあと思い返されて(会場で見落としてただけの可能性もあるけれど、少なくともパンフレットの年表には書かれていない)、他にも自分が知らない/気づいていないだけで、そういう無数の「続いてはこられなかったこと」とかもあるんだよなあとしみじみ感じました。
「そのコンテンツに続いてもらうために、(自分が欲しいとは思わないものまで)グッズなどを買う」という行為が健全かどうかはまた別の話という考えですということも一応書き添えておきます。「買い支え」は実態としてそういう構図になっているところもあるかもしれないけれど、でもたとえばオモコロのグッズを買ったとしてそこで金銭と交換されているのはあくまでオモコロのグッズでしかなく、オモコロそのものの継続をお金と引き換えに確約してもらえるわけではないのだから。とはいえ終わって後悔するくらいならあのときもう少しお金を落としておけばという気持ちが生じることもあるだろうし、ままならんねということも思います。
充実した時間であったと同時にこちらも駆け足になってしまったのが非常にもったいなく、平日かあるいはせめてもっと早い時間に来るべきだったなと思いました。ただでさえ自分はキャプションをじっくり読みたい&人混みが得意ではないのでなおさら。
帰路ではせっかく東京に来たので刷毛じょうゆの海苔弁山登りがあれば買って帰ろうと思ったのですが、以前に購入した東京駅ナカの店を見つけられず……ならばということでこちらもオモコロチャンネル頻出の崎陽軒《シウマイ弁当》を買って帰りました。シウマイ弁当は初めて食べたのですが美味しかったです。
そうして帰宅して感想などまとめているところに、一日店長に恐山さんが来ることが分かり、「いいなー! 行きたいなー! ゆっくり見られなかった展示もあることだし平日再訪……」とも思ったのですが、これはたぶんキリがなくなるからやめておこうということで我慢しました。また次回もこうしたイベントがあれば行きたいな、より準備を整えて楽しんできたいなと思っています(オモコロチャンネルは年一で現場イベントをやってるっぽい&匿名ラジオがそろそろ500回で10周年なのでそこを狙っています。匿名ラジオの公開録音なりなんなりのイベントがありますように!)。
意外と東京は思いつき&二日休みのみでも行ける!ということと、とはいえイベントに出向くなら下準備は万全にしておくに越したことはないということを同時に知った週末でした。どちらのイベントも本当に楽しかったです! ありがとうございました!!