🧢5.3以降のエオルゼアは「眺めるもの」で体験するものではない

書いた人について

中継帽子こと「ユウ・ナイト」です。FF14のことに関しては彼の場所を借りることにしました。

しずかなインターネット上において、用途別のサブアカウントを用いていいかに関してはサポートに問い合わせて許可を得ています。

！警告！

・Patch 5.3以降をクリアしている状態を前提として記事を書いています。

・肯定的な記事ではありません。5.3以降に対する違和感の言語化です。

・イートの記事ではありません（彼は別の考えを持つ可能性があります）

ネタバレ防止の過剰余白。

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5.3以降のエオルゼアは「眺めるもの」で体験するものではない

5.3以降、改修を受けた新生エオルゼア編（2.x）を含めた全体の違和感がどこから来ているのか不思議だったのですが、おそらくは「主人公が自分自身（またはプレイキャラクター）ではなくなった」ということにあります。

もっと具体的に言えば「体験する世界とストーリー」から「眺める世界とストーリー」に転換したため、没入感が損なわれ、感情移入もしにくくなったというのが挙げられます。

私はハッキリ言って、NPC同士の繋がりと振る舞いが主人公そっちのけで永遠と続くことについては関心がありません。嫌悪すらする部分があります。しつこいので嫌になってきた、という意味ですが。

古代人推しが露骨かつ、しつこいので嫌になる

では主に何がしつこいのかというと「古代人《エンシェント》」に関する物語です。もっと言えば「主人公はアゼムであり、アゼムは古代からずっと皆に愛されていて、皆と仲良しで、それは時を経てからも同じ」という「アゼム愛され創作」を見せられていることです。

言い方が悪いとは思うのですが私としては「私のプレイキャラクターはアゼムではない」「漆黒で出したテーマやセリフに対してプレイキャラクターの扱いが矛盾している」「古代人というキャラクター性に着目しすぎている」と思っています。

「これからの生命に任せる」過程がある割には、何度も「アゼムの面影があるヒト」「転生したアゼム」を示唆するようなシーンがあり、正直うんざりしています。事あるごとに「アゼムと古代人」で盛り上がる人たちを見るときも「全員が私のプレイキャラクターとNPCの妄想をしている」かのような感情にすらさせられます（もちろんこれが過剰反応に見えるのは自覚しています）

独立してほしかったアゼム

「アゼム」はハッキリ言って人を選びます。そんなことがあるのか？と思うかも知れませんが、あります。

まず「太陽」をモチーフとした人物である時点で「ムーンキーパー」「アウラ・ゼラ」「ロスガル・ロスト」などの「太陽ではない」種族に転生している場合、やや没入感を削ぐ可能性があります。

次に「そもそも積極的にメインストーリーの中核や根幹の特別な立場になりたくなかった」という人々を完全に無視しています。「古代のころから皆に大人気の英雄的人物だった」という設定は「どんな人物がどんな努力をしていようが関係なく血筋が良いので凄いと扱われる」のような喪失感があります。

「光の戦士の中でも特別に強い力を持つ」その理由はなぜかに答えを出したかったのかもしれませんが、正直「公式キャラクターの分身/生まれ変わりです」というのは「プレイヤーの分身」を作るゲームにおいて致命的にそぐわないものであったと考えています。

つまるところ「プレイキャラクターに対して"アゼム"という公式キャラクターが干渉している」状態なので私は5.3以降のエオルゼアに対して違和感があり、アゼムが好きになれないのだと思います。

独立していれば好きだった「アゼム」

ことあるごとに私のプレイキャラクターに「アゼム」が絡んできて、半ば同一人物と見なされるので、その度に私は苦痛を抱きます。

これは元々、私が創作上、他人にキャラクターの特徴を模倣されて悪びれもせず「兄弟」や「ライバル」として提出された経験が絡んでくるとは思うのですが、「プレイキャラクター」の個性や人格を完全に無視して「アゼム《公式キャラクター》の生まれ変わり」とされることが本当に受け入れがたい。

ここが要点で中核なので何度でも言いますが「私のプレイキャラクターはアゼムではない」し「プレイキャラクターは公式《アゼム》の分身ではない」のです。「アゼムと古代人」の話はもっと独立させておいてほしかったと思います。誰もが「古代人」と自分を身近に感じて喜ぶと思わないでください。

「懐かしく、新しいキミ」の懐かしい部分にだけ目を向けられるのは嫌です。

立ち止まって考える

「懐かしく、新しいキミ」の懐かしい部分にだけ目を向けられるのは嫌です。

そう考えると演出性の問題で、シナリオの問題ではないかもしれません。

漆黒以降、時々「魅せ方（演出）が悪い」と感じることがあります。

特に賢者クエストで顕著だったのですが「設定自体は詰められていて魅力的だと思うが、盛り上がる部分以外には力が入っていない」「漫画で言うところの、常に大ゴマと決めゴマしかない状態」「起承転結の転結だけを見せて、起承を意識していない状態」が多いように感じられます。

つまるところ「整合性や一貫性を犠牲に、プロット上で最も面白く盛り上がるところだけ無理やり詰め込んでいる」「駆け足を繰り返している」「書きたいところだけ書いた二次創作のような展開」が目立っているように感じます。

「二次創作」だったら「書きたいところだけ書きました」「盛り上がる部分だけを連続で繋げてみました」でも全然いいと思うのですが、エオルゼア公式の物語は「一次創作」に当たるのと、元々（5.3の改修以前）は起承転結がしっかりしていたなと思っていたことを考えると、劣化です。クオリティの低下です。あまり言いたくありませんが、物語の演出と展開の品質が落ちました。

私が好きな「体験する」エオルゼア

私は今6.4を進めている最中ですが、その劣化、ダンジョンにまで浸透してしまっています。何を魅せたいのか？ということは推測できますが、粗雑である印象を受けます。「勢いでやれ！プレイヤーに気づかせるな！」という気持ちで6.0の一部シナリオを書いた（あるいは演出した）ことはインタビューで仰っていたために知っていますが、「現在進行系で未だに勢いでプレイヤーに気づかせない・気づかれないと思っている粗雑な演出とシナリオを描いている」のだとしたらスクウェア・エニックスに対する信用を改めなければなりません。

私はスクウェアソフトの作品が好きです。近くの友人はエニックスの作品が好きでした。私は聖剣伝説とFFが好き。友人はドラゴンクエストやグランディア、スターオーシャン、ヴァルキリープロファイルなどが好き。

友人たちは私とは年代の違う人達でしたが、ゲームという共通の趣味を通せば何も関係なく話をすることができていました。

同じようにFF14の世界では「FFを知らない」「FFを特定年代以降しか知らない」「FFをリアルタイムで楽しんできた」と様々な世代の人達がいても、FF14、エオルゼアという世界の冒険者として共に楽しむことができます。

「FF14のテーマパーク」を謳い「体験」させてくれたからこそ、私は各々の年代の面白さや楽しさについて共有することができ、伝えることができました。直接触れ合って話さなくても、思い出を語る人がいることで楽しい気持ちになることができ、SNSとの相性もとても良かったです。

結論

「眺めるだけのテーマパーク」になってしまったことが、本当に残念でならないと思っています。少なくとも私にとっては今、そう感じられます。

書いた人について

中継帽子こと「ユウ・ナイト」です。FF14のことに関しては彼の場所を借りることにしました。

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