小澤征爾さんの訃報とセットで流れてくるこの音の流れを、久しぶりに聴いた。母の、父のお葬式でも流れていた気がする。アリアはオペラなどで1人で歌える曲という意味だそうです。知らなかった。
自分の内側に聴こえる、響きわたるものを忠実に誰の耳にも聴こえるようにした方、せずにはいられなかった方なんだと思う。こんなにたくさんの音を遺してくれたことに感謝します。小澤さん、ありがとうございます。
ああ、今日も世界からたくさん受け取って、お返ししたな。私もそう思える1日1日を過ごしたい。と、アリアのきれいな音を聴きながら眠ろうとした。
昨日ちょっと悲しい気持ちになったことが内側に残っている。それはとても小さなことで、私と打ち合わせをしていた人が、終わったら別の2人の同僚と3人で「どこにしましょうか!」と、ガヤガヤとご飯を食べに行ってしまった、それだけ。
私はその人たちが大好きで、本当に今の会社と縁があってよかったな、と思うのはこの3人に出会えたからだ。そして3人はもう7年以上ここで、うち2人はその前から、苦楽を共にしている。わかってる。
それはあまりに自然で、残酷で、あらためて、私はこの人たちともっと仲良くなりたいという執着を手放さなくてはということがわかった瞬間だった。がっかりだけど誰のせいでもない。せつない。
私も仕事に区切りがついたので、少し間をあけてから会社を出た。スマホを見ながら歩いていたら、信号待ちですぐ前にいた3人に追いつきそうになったので、少し立ち止まった。女性1人を真ん中に男性2人、みんなでとても楽しそうに笑っている。うれしそうな3人を見るのも大好きだな。3人はそのまま駅前のみんな大好き餃子のPAOPAOに吸い込まれていった。笑
思いは届かないけど、いいものを見た。
1日経ってやっとこういう形になった自分のなんとも言えない気持ち、これもアリアですね。おやすみなさい。