拝啓、2014年6月ごろの僕へ。下北沢よ、永遠なれ

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2014年、28歳の君は念願の“ほぼ下北沢(通称:シモキタ)エリア”の引っ越しが決まり、少々浮ついているのだろう。精一杯下北沢界隈を堪能してほしい。

バンドはうまくいってないかもしれないけど、音楽でメシを食える生活を夢見てどうかどうか頑張ってほしい。

今はバイトに、バンドにいろいろ慌ただしくしてるだろうけど、アルバイトよりも音楽に向き合う時間を増やしてとことん突き詰めるといい。

(そうなると)お金は出ていくばかりで少し不安かもしれない(今もそんなにない、これからもつけどw)。でも、アルバイトに勤しむ時間よりも、音楽にフルコミットできた奴が売れていく世界だ。今の君には耳が痛くなる言葉かもしれないが、これが現実。

でもね、お金なんかそれほどなくたっていい。なんせ、家の近所には北沢川緑道がある。代田から池尻方面まで歩けば、頭の中の“もや”はたいてい晴れる。

池尻に着くまでに下北沢や三軒茶屋で“途中下車”だってできる。気の向くままに歩けばいいと思う。ちなみに下北沢THREE/BASEMENTBARは徒歩圏内だ。できるだけ多くの公演に足を運び、コネクションをつくってほしい。

君の大好物のカレーは淡島通りの「ゴッホ」で食べるといい、間違いないから。疲れたときには淡島湯の黒湯につかって疲れをドッと癒すといい。

本当に素晴らしい街だよ。友達も近くに住んでるから何かあれば頼るといい。

でもね、下北沢の近くにずっと住むことはできないんだ。

別れは突然やってくる。

そのときが来るまで下北沢を全力で楽しんでほしい。

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下北沢南口商店街にある「モルディブ」のコーヒーは早いうちに見つけておくことをすすめておくよ。絶対にハマるから。専門的なことはわからんけど、苦さとコクのバランスが絶妙なブレンドをマスターはいつも出してくれるよ。

あとね。

下北沢の王将近くにある「わたくしごと」(※現在は閉店)ってバーも引っ越したらすぐに行くといい。店主のTさんをはじめ、みんなよくしてくれるから。

ライブハウスも、古着も、劇場も、本屋も、青春も全部あの街にそろってる。

最後にね、今君の隣にいるパートナーのことを大切にするんだよ。ひとりよがりになっちゃだめだ。君だけの人生じゃない。パートナーのことを真剣に考えなきゃいけない。

そうすれば、ほんのちょっとだけシモキタに滞在できる時間が増えるかもよ。

じゃあ、またね。

2024年1月27日

@editor
とあるweb編集者(editor)です。日常で「心が動いた瞬間」「あの頃」をテーマにつらつらと書き綴っています(気まぐれで全然別のテーマでも書きます)。読者登録してくれたら泣いて喜びます。