昨今紙の本に触れる機会は失われつつある、というよりも既に本屋という場所に向かうことは特殊なことになっていると思う。
虚構文庫はそんな紙の本に触れる誰かのその機会を増やせればと思って始めました。
虚構文庫は一見して文庫本、実在している本にみえる。
しかし、実際にインターネットで検索してもその本は出てこない、
本屋にもない、出版社も存在しない、しかし目の前にはある。
という奇妙さを本のカバーとして持ち出してもらうことで、
本を読むアナタとすれ違った街ゆく人までも体験できたら面白いと思っています。
インターネット上にアップする画像に「SAMPLE」と明記されているのはそのためです。ネット上にあげているのはあくまでも虚構文庫の告知でしかありません。
実際に印刷してもらって本にかけ、それを街の中に持ち出してもらって初めて「虚構文庫」というものが成立します。
つまりネットプリント出力をして手持ちの本にかけてくれたアナタも虚構文庫を実体化する側の人間であり、
実は一番重要なトリガーの仕掛け側の人間です。