マルチヴァースのポッドキャスト、という架空農業シリーズのポッドキャストを配信した。
Xでの反応は多かったものの、成果は碌でもない感じになっている。
架空農業シリーズの常といってもいいけれど、熱狂的な人が一部発生する一方、広く浅い層にはすこぶるウケが悪い。たぶん、こんなものを配信するな、と思われる程度に評判が悪い。
具体的には、離脱率が通常より悪い。
リスナーの半数が半分程度、音源を聞いて、離脱している。これはSpotifyユーザが顕著にそうだし、Appleポッドキャストリスナーにしても通常より再生率(最後まで再生した割合)が低い。
新規リスナーが流入してきて、あっという間に去って行った、とも言えるけど。そんなに新規リスナーが入ってる感じもしない。新規リスナーを引き留めておけないのは、私の実力不足。
実のところ、ポッドキャストでこんなことをやることを、広く浅くやる層は望まれていないんだろうなと思う。やる気が失せるわー。
配信をしていて、たくさんポッドキャストを聞いてきて、思うのは、人気番組になるには「どう面白いか」よりも「どうつまらないか」のほうが大事なのだ。
自分の番組が面白いかどうか。
私にとっては面白い。けれど、これが人に届くか、人気が出るかというとそうもいかない。私の面白いことは、たぶん、ポッドキャストというものに触れる多くのリスナーの視聴状況にあっていないし、リスナーがポッドキャストを聴くそもそもの目的からも外れてしまうのだろう。
多くのリスナーが、というより、人が音声コンテンツに求めるのは「人の声を聴きたい」という欲求なんだと思う。それにたまたま情報が載ってれば載ってるほどお得、くらいの感覚でナレッジ系の人気は成り立ってる。
聞いて、笑いが出たり、関心をひいて作業がとまったり、すごいと思うようなものは、聞けば聴くほど疲れるので、望まれてはいなんだろうなと思ってしまう。人の声を聴きたい、だけなので、面白いものを集中して聞いたりするのは疲れるのだ。ながら聞きなんてできないようなものは、特に。
ポッドキャストアワードのノミネート作や、各種プラットフォームのランキングに「なんでこんなの入ってるの?」というのがいっぱいなのは、別にあなたがおかしいんじゃなくて、人気ポッドキャストがどれも、聞いて疲れないように「面白過ぎない」んだと思う。
たまたま、そうは謳ってないだけで。ちょうどよくつまらなく、中身もなく、けれど聞いていて嫌な気分にならない。そこに情報が乗ればお得だね、ってくらいが人気番組になる秘訣なんではないか。
やっかみ、やーねー。けど、私はそう考えてるので、そうなんだ、としか言いようがない。
そんななかで、自分の面白いことを続ける意味はなんなんだろう。だれもそんなもの、望んでないよ、という話なのだけど。