ジレンマについて

eleita
·

そんなことはそう頻繁にあるわけじゃないが、誰かの味方をするなら、「泣いた人≧友達≧渦中にいるわりに得ている情報が少なくて何もわかっていない人>>その他」くらいの判断基準を使っていた。

ただイチ女子高生がたまに使う程度のものなので、この基準にはさすがに欠点がある。例えば、友人がお互いを泣かせ合っているとき。

かつて、友人の嫌だと思ったところをうまく消化もできず直接言えもせず、結果空回った私のせいで交友関係を一つ失ってしまったことがある。それから、昔よりは友人の欠点もちゃんと飲み込んで消化した上で付き合えるようにはなった。嫌なところが一つもない人間はいないのをちゃんと学習したし、どうしても嫌なら言ったほうが絶対に良いし、それでその人ごと嫌いになるのはお門違いだというのも脳内反省文の中に書かれている。罪を咎めて人を咎めず的な。

それでも飲み込めないし言えないことができてしまった。先に泣いていたほうのフォローをしていたら、その子が別な子を泣かせてしまった。後者の子は特に泣いているのを見るのが初めてで、どうしたら良いのかわからなくて、とにかく掻い摘んで事情を聞くしかできなかった。どちらからの視点も少しずつ知っているけど、どちらが真実により近いのかわからなかった。

そもそも介入する義理も善悪の判断を勝手につける権利もない事案だし、私は壁でも盾でも橋でも鳩でもない。友人たちは二人とも同じくらい大切に思っているからこそ、どちらの味方にもならないしなりたくない。でも私にとってのこの事案における正しさは友人が泣かないことなのに、このままでは話が拗れるばかりでどうせまた誰かが泣くし、それは心の底から嫌だ。というかどうして私がこんなに悶々と考えなきゃいけないんだ。さっさと冷静に話して解決しやがれ当事者ども。