ある日。
真夏のような暑さなのに、ファンミーティングに出なければならない。持ってる中で2番目に高いワンピース（しかもレーヨンで洗うことができずクリーニングに出さなければいけない）を着てウェッジソールのサンダルを履く。靴擦れしないように貼ったテープと違うところがさっそく靴擦れし始めた。
いつもの美容院で汗や湿気に耐えられるようにセットしてもらい会場へ。
主役の顔が前のテーブルに座った関係者と思しきエトロを着たハゲ（プラダを着た悪魔）で隠れておりテンションがダダ下がりだったのだが、主役はちょいちょい会場を歩き回ってくれたのでそこはよかった。
円卓でなかったので近くの人とお話する機会がなかったのだけど、お見送り（ひとりひとりお話してプレゼントをわたしたりできる）の順番が一番最後になりかなりの待ち時間ができた関係で5人くらいで急に喋りだす。年齢も服のテイストもバラバラだがみんな話が面白くめちゃくちゃに盛り上がってしまった。
肝心のお見送りはハワワ…となっているわたしのネームプレートを見て「あ！いつもお手紙読んでます、ありがとうございます」ときれいな目を輝かせて微笑んでくれた以降あまり覚えていない。冗談のように美しい人だった。
ちなみにこのひとである
それぞれお見送りを乗り切ったオタクたちと合流し、道端で1時間くらい楽しく話して「じゃあ、またどこかで！」と明るく別れた。同じ人のファンならまた会えるかもしれないし、二度と会わないかもしれない。連絡先は交換しなかった。SNSで知り合ってリアルで会うよりもその逆のほうがリスキーだと思う。今はこんなに面白い人だけどめっちゃ懸賞とかRTするタイプだったらどーしよとかあるじゃないですか。ローソンのカフェラテとか。それにわたしはこの人達と話してとても楽しかったけど相手はわたしをどう思ったかわからないっていう怖さが常にある。ニンゲン……コワイ……