「これからの時代は答えよりも問いの方が重要になる」とか、「リーダーの仕事はゴールを指し示すことだ」とか、よくある言説だけど、10年くらい前にはさっぱり意味がわからなかった。
なんか意識高い風の空疎な言説なのかな、くらいに思っていた。あえて生意気っぽい表現で言うなら、「そんな誰にでもできることをなんでありがたがるの?」かな。(当時、そこまで直接的・攻撃的な言葉で考えていたわけではないけれど……)
今は、なんか全然そんなことなかったなと思っていて。正しく問うことと、力強く問うこと。それが8割だわ、と割と真面目に思っている。残りの2割はその問いに答えること。最初の問いがあったとして、それに答えることの中にもまた、問いの重要性があるわけですからね。その辺を含めて均していくと、真面目に8割くらいは問いだと思うんだな。変なハッタリじゃなく、真面目に。
世の中には、ずれた問いが多すぎるんだと思う。問いがずれていれば、答えの価値はほとんどゼロに近くなる。機会損失を含めて考えれば、むしろマイナスとさえ言える。
正しい問いも、力強く発されなければ役に立たない。ずれた問いにかき消されてしまうから。
正しく問うことと、力強く問うこととをあわせて、リーダーシップと呼ぶのだな。
そして気づけば僕自身も、日々、何を、いかに問うかばかり考えている。それが重要なことだと直観しているからだろう。
この文章を10年前の自分が読んでも、やっぱり、なんか意識高い風の空疎な言説だなと思うんだろうな。そう思う。
どうすれば伝わるんだろう。
どうして僕はこれがわかるようになったのだろう。
そもそも、本当にわかっているんだろうか。
この3つの問いがどれくらい正しく、力強いかはわからないけれど。まさにこういうことなんだよな。問いの重要性。