ということで第一部を読み終えたところで、表題のことを思ったのだ。
『エクストリームプログラミング』(原題: Extreme Programming Explained 2nd Edition)には、はじめからすべてがあった。
旧訳である『XPエクストリーム・プログラミング入門』を僕が初めて読んだのは、読書メーターの記録によると、2012年7月のことだったらしい。実に12年前。就職してプログラマーになってから、1年あまりが経った頃だ。
当時も、そして2015年に角さんの手になる新訳が出て読み、その後も数年おきに読み返しながらも、古典だと思っていた。かつて一時代を築き、現代にも通じる始祖の考えを記したものとしての古典。
いや、正しく古典なのだ。より積極的に、「長く時代を超えて規範とすべきもの」としての古典。
『エクストリームプログラミング』の価値と原則は、今も古びない。というより、時代とともに重要性を増し続けているようにさえ思える。
前置きが長くなってしまったが、この記事で僕が言いたいことはシンプルに一つだけだ。
アジャイルソフトウェア開発を実現したいなら、『エクストリームプログラミング』をよく読んだ方がいい。何度も読んだ方がいい。
追求し続けるに値する理想の姿と、そこへ向かう態度とが書かれている。いかなるモダンなプラクティスも、自ら工夫するプラクティスもが依って立つに足る原則が書かれている。
このことだったのだなあ。