頭に葉っぱが乗ってても

はるな
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公開:2024/9/12

常務「ただいま」

わたし「おかえりなさい」

「ひとりで留守番しったのが?」

「はい」

「ねずみ出ねっけが?」

「え、ここねずみ出るんですか」

「冗談だよ」

「なあんだ」

「でもこのへん狸は出っからな」

「ほんとですか」

「冬になると帰る時間あたりに出るよ」

「わあ、轢かないように気をつけます」

「違うべ、化かされないようにな」

「あー、そっちでしたか」

「んだ」

「じゃあもし次の日頭に葉っぱ乗ってても黙っててください」

ひとしきり笑った、のんびりした午後の会話。