わたしには、なんというか、わりと大変なところに身を置く癖があるのだ。人間関係がものすごく大変なところにいたり、時間的に変な生活をしたり(毎朝3時に起きるとか!)、朝から晩まで猛烈に働くとか。で、いまはその「朝から晩まで猛烈に働く」タームにいる。
職場なんて、頼まれてそこにいるわけじゃないし、結局は自分で選んでそこにいるのだから、文句を言うのは筋違いなこともわかっている。けれど、やっぱりこの働き方じゃないと会社が回っていかないというのはちょっとおかしいのではないかしら。営利企業だから売上をあげなければいけないのはわかっているけれど、会社って成長しなきゃいけないものなのかな、などと本末転倒なことを考える。その前にみんな疲弊しきってしまうよ。
先日、母に「あんたはほんとに仕事に関しては大変なところに行くわよねえ」としみじみと言われた。「公務員にでもなってれば、ちゃんちゃんと帰ってこられるのにね」と母は言うけれど(もちろん、公務員でもものすごく働いている人がいるのはわたしも母も知っている。なにせ下の妹がそういう立場の公務員だからだ)、それに対するわたしの答えは、「でもそれじゃあ退屈でつまんないんだよねえ」なのだ。
前職は派遣だったけど、派遣がいないと成り立たない職場だということもあり、軽く見られることもなかったし、それでいて残業はほぼなくて人間関係にも恵まれていた。じゃあなぜ辞めたのかというと、究極を言えば「退屈だから」。外資系だからということもあり、契約内容以外の仕事はしてはいけない、どれだけ時間に余裕があってもそれ以上のことをさせてもらえない、そういうことに倦んだのだ。もっと自分のできることをやりたかった。忙しくてもいいから、ちゃんと自分がどんなふうに役に立っているのかを実感できる、そんな仕事をしたいと思って転職したのだった。
そして、当初の望みどおり(かどうなのか)、いまのわたしは目が回るような忙しさの中をなんとか切り抜けるようにして働いている。極端すぎやしないか、と思うけれど、やっぱり選んでいるのはわたしなのだ。この苦行癖、いつか抜け出せるのかどうか。いまのわたしには想像できないけれど。