ワールド、作れたら良いなって思いませんか?
しかし多くの人がワールド制作をちょこっと触っては諦めてしまうのが実情。
作るのには技術が要るし、下手なものを作ったら色んな人にバカにされるし、何か勘違いした誰か知らない人に文句つけられるし、フレンド減るし、VRCがアップデートしたら壊れて動かなくなって修正も大変だし、お金もかかるし、収益もない。
実際にワールドを作る前から予測できることです。
全部事実でした。
結果として全部僕自身が経験したことです。
やっぱりそんなもんです。
でも、僕は作ってみたかったんです。
作ってみたくないですか?
ユニティやブレンダーの技術的な解説記事は良いものが既にたくさんありますので、今回は別の話をしてみようと思います。
考え方の方向性としての一例を。
抗う人に向けて。
価値や評価という概念について。

単にワールドを作りたいだけなら本来はそんなもの考えなくて良いんです。
とはいえ多くの人間の考え方はその辺の概念に強く依存していて、何をするにも付き纏ってくるものでもあります。
大抵の人は、自分が頑張ってワールドを作って一切評価されず放置されると悲しくなることでしょう。
それを防ぐためにまずこの辺を整理しましょう。
自分のワールドにどういった価値を持たせるか。
「目的を達成できたら価値がある。」
そう定義することが重要です。自分の作品に価値を発生させましょう。
目的を何にするか、いくつかおすすめの方向性があります。
・「自分がVRで見たいものを見たい」
・「◯◯の技術を使ってみたい、使う試みだけでもしたい」
・「信頼できる友人との会話のネタにする(色々とトラブルが起きて変な現象を共有できるので楽しいです)」
この辺りです。
初心者なりに何かちょっと良いものができて世間でそれなりに評価されてそれなりの人数が訪問してくれてという期待をしているとほぼ確実に躓くことになります。
確実に実現可能な目的を定めると良いと思います。
何のワールドにするか。

初めの段階で自分の理想の作りたいワールドについて検討するのは遠回りである気がします。
理想の作りたいワールド像が分かっているつもりでユニティを開いても何も思い浮かばず手が止まり諦めるという循環に陥る人が多く居るはずです。
作りたいものよりもまずは作れる物を。
自分の頭の中のものを具体的に視覚的な作品としてアウトプットが可能になるには、その何百倍何千倍ものインプットが必要です。
少々の努力でどうにかなることではありません。
僕のおすすめは 「自分が人生で一番多く見てきたものは何だろう?」 と考えてみることです。
時間という尺度は信頼できます。
物を置くだけ。

初心者にできるのは最も初歩的なこと。
物を置くだけでどういった範囲のことができるか考えてみましょう。
動かないものは大抵表現できます。
風景。 山、海、空、砂漠、湿地、都市、田園、生活空間、現代、未来、過去、空想。
展示、解説。 動物、植物、技術、自然現象、音楽、歴史、空想物。
読み物。 自作小説、古典、怪談、随筆。
簡易なゲーム。 双六、カードゲーム、将棋、オセロ、チェス。
アトラクション。 迷路、アスレチック、ジャンプアクション。
今ぱっと思い浮かんだものを書きましたが、まだまだ無限にでてくるはずです。意外と多いのではないでしょうか。
もちろん複数を組み合わせることも可能。
動かないものしかワールドに置けなくても、自分のアバターはVRCのシステムで動けるのでアトラクション系が作れるの面白いですね。
そして物を置くだけで作れるこれらの中ですらVRC内においてまだ極少数しか存在せず開拓できる余地があるものがあります。
以上3つの要素を軸として、「目的と価値が存在し」、「何を主題にして、自分のできる範囲でどう作るか」を定めることが円滑に最初のワールドを作る際の第一歩になると思います。
最後に。
以前からワールド制作について技術よりも考え方についての相談を良く受けていましたのでその一部、一番最初の部分を文章化してみました。
ほんの少しでもワールドを作ってみたい方のお役に立てれば良いなと思います。
ド素人の我々は大した技術を持っていません。
頑張ってユニティの解説記事を読んでやっとできるようになるのはただ評価されない出来の悪いワールドを現実世界にぶちまけ続けることだけです。
これから友人だと思っていた人から馬鹿にされ、知らない人から文句を言われ、意味不明で理不尽なことが起こります。
やってやりましょう。
椅子を蹴っ飛ばして次の世界へ。

そのうち、ちょっとだけ何か良い温度の風が吹いてくるはずです。