※痴漢被害に関する私と家族のやり取りから自分が思ったことを記しています。際どい具体的な描写がある訳ではありませんが、このような話題が難しいという方は読むのを控えていただくなどご留意ください。
テレビで、春は「痴漢被害が増える」と言って、被害者側からの自衛のための特集をしていた。それを夫と見るともなしに見ていた。
対策の一つに「物を落とす」など、周囲に何かあったと気づいてもらうための方法の一つだったが、彼は「満員電車で物なんか落とすスペースないでしょ」と笑った。
たしかに東京の満員電車、特に遅延でもしようものならぎゅうぎゅうで身動きが取れない。だから、例えばカバンやポケットなどから物を出して落とす、なんてことは現実的ではないのかもれない。
でもさー!!!
そんな非現実的な手段でも対策の一つとして紹介しなきゃならないほど現状が
「「「最悪」」」
ということなのでは?
あと、彼は
「男性専用車両を作ってほしい。むしろ、もうぜんぶ男女別々にしてほしい」
と言った。
男性専用車両を作る、というのはわかる。けど、そのぜんぶ男女別々というのはナンセンスでそれこそ現実的ではない。もちろん、それは彼も理解しているけど「男だけってのが一番いいよ、めんどくさくない」というから、そもそもが違うのだなとがっかりした。
悪いのは痴漢という性犯罪者であり、被害者も冤罪被害者も悪くない。そこはその他大勢の一般男女とも見解に相違はないと思う。
でも、私もふくめいつまでも「その他大勢」ではいられないのだ。SOSを感知できたら、そこに介入して被害者を救える行動を起こせるようになりたい。だからこそ、「男女別々に分けよう」という彼に苛立ちを覚えたのだと思う。痴漢被害撲滅のためにすることとしてはそれで思考が止まってしまっているに怒りを感じたのだ思う。男女の分断を更にひろげてどうする。
簡単に「行動を起こせるようになりたい」とは書いたが、その場に立ったときにすんなりアクションを起こせるだろうか、もちろん不安だ。起こせたとして、(もっとはやく気づけたら)という後悔も生まれるかもしれない。
私は夫のことは好きだし、様々な面で協力的で理解もあると思っている。この先も一緒に人生を送っていくだろう。ただ、人間は多面的で、その面は「無理!」というところがあってと当然だと思う。彼は彼でここ数年、(妻がある話題についてはヒートアップするからめんどくさい)と思っている節がある。だから、お互い様なのだから、だからこそ、考えないことで解決、みたいなことにしたくない。
ここに書いたことがまだまだ理解が浅いというか甘いこともあるだろうし、私だって別の視点から見たら「わかってない」とがっかりされるのかもしれない。がっかりされることに心を折られている場合でもないのだ。
しずかなインターネットに書く、ということがまだまだ消極的な自分で嫌になるけれど、まずは一つ。
そんなことを思う葉桜の頃。