年末年始に読書をするべく図書館で本を4冊ほど借りていたのだが、年が改まってからは大変な出来事があったので手に取ることさえできなかった。
今日になって「そろそろ返却期限だから1冊くらいは」と読み始めたのが、ちくまプリマー新書『従順さのどこがいけないのか』(将基面貴巳著/筑摩書房)である。
これがなかなかおもしろい。というか、まさに今、SNSで「政府は災害対応を一生懸命やっているのだから批判するな」「災害を政権批判に利用するな」などと言っている人がいる状況下で読むと非常に説得力がある。
まだ途中までしか読んでいないけれど、
・人間はもともと権威のあるものに対して従順になりやすい
・日本での「諫言」は中国の「諫言」と異なり、権力者の不正を隠蔽する方向で忠誠心が語られることが多い
・不正を目にしながら黙っているのは共犯(消極的不正)
・秩序が保たれているのは不正がないことを意味しない
などなど、ためになる内容ばかりである。
平易な文章で、かつ紹介されている事例もわかりやすくて良い。私が高校教師だったら、間違いなく生徒に勧めていただろう。
多分明日には読み終えると思うので、また感想をここに書き込みたい。