唯一本気で好きだと言えるメリバであるローグワンをまた観たので感想。
まずローグワンは、スターウォーズシリーズのエピソード3と4の間にあたる物語で、本編ではなくスターウォーズのスピンオフ作品。主人公は、帝国軍最強の兵器であるデススターの内部に設計者が意図的に残した欠陥があることを知る。欠陥自体は設計図に描かれており、デススター破壊を目指し、その設計図を奪還するための作戦に出る物語だ。
もし世界中のメリーバッドエンドにローグワンほどの意味があったら、私はメリバを嫌いだとは言わないだろう。
あの物語の中の主人公たちはあれで終わってしまうけれど、ちゃんと気持ちは残り続けて行く。エピソード4に繋がる物語ではあるものの、あくまで視聴必須という訳では無いスピンオフでこれをやってくる。ローグワンが 一部で世界最高の蛇足と呼ばれているのが本当に分かる。
ローグワンは要らないと言う人の気持ちもわからなくは無い。ただ、そうするとEp4でデススターはどうしてあんなぽろっと崩壊したのか、という話になるわけだし、ルーカスも「ローグワン」の物語は自分も描きたかった所だと言っているのだから、物語を深く考えたい人は見るという選択をとってもいいと思う。
ローグワンを見た人は絶対にEp4を見返したくなるはず。 デススターが崩壊していく時、今までは「わ〜い」ぐらいの気持ちだったのに、ローグワンを観たあとではそんなことは言っていられない。「みんな、見てるか、終わったよ……」とジャンプの主人公みたいなことを言ってしまいたくなるこの気持ち。もしもこれが蛇足なのだとしたら、蛇には元々足があったと主張せざるを得ない…
そして初見は絶対に裏切ると思っていたチアルート。段々と好きなってしまうのが時間が経つほどに分かって、ずるいと思った。「I am with the Force and the Force is with me.」誰でも知っているチアルートの言葉、彼がジェダイじゃないと考えると本当に涙が出てくる。
何より最後のシーン、まるで昼間の地球から見た月のように、青い空に白ばんで浮かぶデススターが本当に本当に綺麗で幻想的。宇宙にロマンを感じる人間は是非一度、ここだけでも見てほしい。あんなに綺麗なものが、兵器であるという残酷さ。
あ、犬が死ぬ映画が苦手な人は、K2の最期のシーンも無理かもしれない。K2ありがとう。涙無しでは見られないシーンの後、奥から現れるベイダー卿が、何度観ても鳥肌立つほど怖いのでこの恐怖は感じて欲しいかな。
う〜ん。いろいろ言ったけどやっぱりK2が可愛すぎる物語と言っても良いかもしれない。
これは持論ですが、「可愛い」と思えるロボットが出てくる映画にハズレは無い。