記憶力のこと🧠

りりりり
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私は元々記憶力は悪くはない方だと思う。

小学生の頃から、親の車に乗せてもらっている時に道を覚えるのが好きだった。でもそれは覚えようとして覚えるのではなく「あ、ここ前も通った」と思い出すという形だった。

勉強も得意だった。覚えるということが楽しかった。

しかし、それが鬱病を患ってから相当鈍くなった。

なかなか物事が覚えられない。覚えようとする気力が湧かないという事実もあったとは思う。

年を取ると物覚えが悪くなるとは言え、それだけが理由ではないように感じていた。まだそこまで年を取っていないつもりだったし…。

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歌を披露する機会が私には多いが、そのために歌詞を覚えることが大変な作業で毎回苦労した。たかが2曲覚えるのも本当に大変な時期が続いた。

だからこれはもう私の記憶力が相当低下したのだと何年も思っていた。

それでも覚えなくてはならないことはたくさんあり、どうしたら効率よく覚えられるかを考えた。

私は聴覚から記憶させることがなかなか難しく、視覚からイメージ(映像)として記憶させる方が定着しやすいということに気づいた。

なので、歌を覚えるためには、メモのできる歌詞カードは必須。あまり知らない曲の場合、メロディー譜は必須。

メロディー譜に関しては、師匠に「耳で覚えられるようにしろ」と言われたことがあるが、そんなこと言われても視覚要素がないとわかりづらくて全然覚えられないのだから、どんな手段を使ってでも覚える方が大事と思い、自分のやり方を続けた。

しかし最近、記憶力が少しずつ回復してきているように感じる。

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間もなくライブイベントがある。そこで新しい曲を6曲披露しなくてはならない。しかも洋楽ばかり。救いなのはデュエットであるということ。全ての曲を丸々覚えなくて良い。

でもデュエットというのは、同じ歌詞を同時に2人で歌う部分も多い。ソロで歌う場合は間違えてもそうそう気づかれないが、同時に歌う部分は絶対に間違えられない。

2週間前に合わせ練習をした際、あまりにも覚えられていなくて愕然としたし慌てた。あと半月で6曲も覚えられるのかと途方に暮れつつも、とにかく覚えられるように日々向き合った。

すると、意外とスムーズにどんどん覚えられた。

フェイクという、メロディー譜には無いアドリブのようなメロディーも聞き取れるようになってきた。

こうなってくると覚えるという作業がまた楽しく感じられるようになり、良い循環が生まれる。記憶に関わる脳の部分が、これまで汚れて曇っていたのが綺麗に磨かれて輝き出したような、そんな感じがする。

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ライブイベント本番まで1週間を切った。

まだ不確実な箇所もいくつかあるので、慌てず確実に記憶させようと思う。