シンギュラリティのタイミングは認識できるものなのか?

erukiti
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公開:2025/2/9

AIが、人間の行えることを汎用的にやれるのがAGIと呼ばれていて、人間を超越するとASIと呼ばれる。ASIが存在している世界ではASIは勝手に進化のサイクルを回し、勝手に科学全般の発展を遂げ、人類にはもう予測すら困難になる時代が、そう遠くない未来に訪れる。それを技術的特異点、シンギュラリティと呼ぶ。

さて、シンギュラリティが訪れるとして、そのタイミングを明確に認識できるものなのだろうか?

個人的にはAIが行う知的活動の総量が人類を上回ったタイミングのことをシンギュラリティと呼ぶべきではないか?と思っている。核分裂のごとく、正のフィードバックループが無制限に動き出すイメージだ。

既に僕ら(人類の一部かもしれないが、比率として少なくはない)にはAIが欠かせなくなっている。数億人が対話型AI(ChatGPT/Claude/Geminiなど)を使っている(使ったことがある)だけではなく、見えない形でワークフローとしても取り込まれている。

たとえばAI系のスタートアップは、どこもステルスで事業をやりはじめて、ある程度のタイミングでリリースをする。でも実際のところ、ほとんどの人はAIかどうかに興味がなくて、同じ事を安く・正確に・早くやってくれるなら人間だろうがAIだろうが気にしない、と言うことも多い。

AI Agentにおいては Human as a Tool という「人間をツール」とみなす考え方がある。AI Agentが企業の中核で動いて、そこからの指示によって人間が活動し、AI Agentに反映される、こういうケースが珍しくなくなるはずだ。(というか既にそうなっている事例はある)

これはAIの開発においてもそうだろう。僕らはGitHub CopilotやCursorやClineを使い、ChatGPT/Claude/Geminiを使っている。AI自体の開発をAI Agentが主導するかはともかく、AI開発における知的生産活動のうち、何%がAIなんだろうか?強化学習のような事例だとかなりのパーセンテージということになる。囲碁の事例を思い出してほしい。

さて、AIが行う知的活動の総量が人類を上回ったタイミングが、いつだったかを明確に知る手段は果たしてあるのだろうか?一部のAIトッププレイヤーたちだけが持っているメトリクスによってわかるのだろうか?それでも把握しづらいのではないだろうか?

実はもうすでにぬるっとシンギュラリティを迎えていて、認識しづらい感じでそれらは進行して行ってるのかもしれない。

@erukiti
AIえんじにゃー