プラチナ万年筆への愛を語る

葛木えりゅ
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公開:2023/12/27

万年筆って良いよね。

字を書くことが楽しくなる独特のインクフロー。滲んだりするとちょっとだけかなしいけど、それもまた良し。自分の書き癖を受け止めけくれる鷹揚さ。※自分は軸を寝かせて書く癖があり、ボールペンとの相性があまり良くない。

でも、難点が1つ。

放置すると、すぐにインク詰まる。

これまで、レミーやパイロットのカクノなど、様々な万年筆を使ったことあったが、元来が飽き性でめんどくさがりなので、インク詰まりの手入れとかとかがイヤで好きだけど離れていた。

だけど、そんなある日。出会ってしまったのが、プラチナ万年筆。

最初は、preppy。※写真の透明の軸すべて リーズナブルだし、極細ニブもあり色が豊富。気安く手に入れて使ってみた。書味、インクフローともに悪くない。また500円以内で購入したから、飽きても懐も心もそう傷まない。最初は、そんな感じだった。

でも、魅力にハマるのはそれから。preppyを1ヶ月放置していて「さすがにインク詰まるよねぇ」と、思ってキャップを開けてノートに字を書いてみる。

書ける……だと……?

カスレも何もなく、放置前とまったく変わらない状態でスラスラスラスラ書ける。他のメーカーの万年筆はすぐにだめになったのに※他のメーカーは、ちゃんとペン先洗って乾かせば再度使用は可能。

どうやら、プラチナ万年筆はキャップに特別な技術を施し、きちんとキャップを閉めていれば、1年放置してもインク詰まりナッシングで使えるという。

まーじかー!!!!

感動してpreppy使い倒す自分。だけど、リーズナブルなプラスチック軸の宿命。使い倒すとヒビ割れが起きて、インク漏れが発生する。

そんなときに出会ったのが、preppyよりちょっとだけお高め(それでもリーズナブル)なプレジール。preppyより丈夫な軸で、放置してもすぐ書けるのは仕様。

しかも、しかも!!プレジールはpreppyのニブ(ペン先)が使用できるのだ。

プレジールのペン先は細字(F)以上。極細(EF)がない。でも、自分は極細が好き。というわけで、やりますよね? 魔改造。

つまり、preppyの極細ニブをプレジールに装着して極細プレジールを誕生させたわけです※大袈裟

写真にはオレンジ、グリーン、ブルーグレーのプレジールがありますが、グリーンとブルーグレーは極細魔改造プレジールです。オレンジはオリジナルニブがペン軸と同色でカワイイので、細字のまま使用してます。このオレンジのプレジールのおかげで、細字の滑らかなインクフローとプラチナ万年筆細字の魅力に沼りました。

さらに、万年筆のインク。

ボトルで持っているのは、SAILOR四季織(山鳥と奥山)とPILOT色彩雫(稲穂、紺碧、霧雨)です。色が気に入っていて、コンバータに入れて使用したり、ガラスペンでも使用してます。

だけど、一番気に入ってるのはプラチナ万年筆インクのブラックです。にじみが少なく、はっきりきっぱりとした黒。やわらかで滑らかな書き心地。カートリッジたくさんあるので、コンバータのインクが切れたときは愛用してます。ボトルで買ってみたいけど、まずはカートリッジを使い倒さないとね!※当然

単色しか使えず、キャップの開けしめがめんどくさい(いざという時にサッと取り出せない)というデメリットがあるけど、「書く」ということに向き合うには、万年筆は最適です。その名の通り、インクさえあれば半永久的に使えるのだから。

そのうち、プラチナ万年筆の金ニブをお迎えしたい。でも、細字にするか極細にするか、めっちゃ悩んでいてお迎えできていないところ。

余談だけど、ノック方式の万年筆あるけど、あれってインク詰まりないのかしら?

@eryu_k
一次創作BL字書き。ここでは好きなことを好きなように書くつもり。 自サイト「えりゅの本屋」:plus.fm-p.jp/u/eryusbookshop