最近、天気のいい日の散歩を楽しんでいる。
散歩は車で通過するよりも知れることが多いと思って、新しい街を知るのにとても良い洞察をくれる。
とある日の散歩。
宍道湖に注ぐ川沿いを宍道湖に向かって歩いて見た。
川にいる生き物は鳥だけかと思いきや、案外そうでもなかった。
巨大な鯉のカップルを見かけたり、
恐らく駆除対象の外来種亀を見かけたり、
びっくりすることにエイを見かけたりもした。
でもこの日の散歩で印象に残っているのは、川に船をつけて漁帰りの仕分け作業をしているしじみ漁師のおじさんだった。
船にたくさんの小さいしじみから大きいしじみまでを積んで、一定量ごとに測って袋に分けてらっしゃった。
ああ、私たちが食べるしじみはこうやって採られているんだなあとしみじみ感じる件だった。
しみじみと、しじみだけに。
なーんてアホなことをほざいてますが。
川を下ったのか上ったのか、よくわからないまま宍道湖に向かっていくと、
川辺に群生した花々が川の水に映ってその一面だけ川の中の反射に色がつく景色が綺麗だと思った。
最近、川の魅せる世界に楽しみを覚えている。
それから宍道湖に辿り着いて、水のほとりの岩場を、
平均台を歩くように、
不安定な足取りで子供と一緒に歩いた。
岩の合間にフナだろうか、
時々魚の死骸が挟まっていて、
それが本当に水に近い方の隙間の岩場にしか挟まっていないのが、
良い意味で如何にもリアルで、
少しフナの墓場のようだと感じた。
なんだか、たかが散歩、されど散歩。
散歩から得られるものは、間近でしか見れない洞察。
とても面白い散歩だった。