もうタイトルだけで終わった感。
先日、現場で面倒みてる2023年度新卒に
「あと1カ月もすると4月になる。すると『新卒』というちいかわみたいなのが湧いてきて、お前にも『後輩』という存在ができる。」
と宣告したところ、
「なにそれこわい><」
というリアクションでした。まあびっくりするよね。1年ってはやいね。
自分の強みを考える時に自己分析をするな
さて。前にもちょっと書いた話。⇒可能性未来:キャリアの方向性と自己分析の考え方|ether_fungus (sizu.me)
キャリアプランとか諸々目標設定とかやる際に
「自分の強みはなにか考える」
とかいう場面があるわけですが。
こういうの、ほっとくと高い確率で
「よし、自分の強みを考えるために自己分析をしよう」
とかやりはじめるわけです。
余計な事やってドはまりする前にさっくり止めましょう。
自分の顔を鏡でみても何も出てきませんし、内省は無意味です。人によっては鬱が加速するだけで有害無益です。
まあ、ナンデ?みたいなことを言いだしますね。
「強み」=「市場価値」=「相対評価」=「競合との比較」だからだよ。
見るべきなのは自分の顔じゃない
まず最初の問いは「お前の市場における立ち位置はどこか」もしくは「自分の価値はどうすれば売りものになるのか」です。
これを分析するためには、「まず市場をどう定義するか」「市場セグメントをどう分けるか」「競合の強みは何か」などの分析が必要になります。
その上で、「じゃあ自分と競合との差別化要素は何」になるわけです。
市場ってなんぞ?という話ですが、「今自分がどの市場に位置していて、この先どの市場でどう戦っていくか」がキャリアプランであり、キャリア戦略です。つまり、どこの市場にターゲットを定めてどうポジショニングするかは最終的に自己判断。シフトできるかどうかはタイミングと運もありますが。
別に「本人的には苦手」だとしても例えば「同じ業種の同世代と比べたら多少は多めに耐えられる」ならそれは「強み」です。
ついでにどんなに「得意」で「好き」だとしても「同じ場所に自分よりできるやつが掃いて捨てるほどいて、同じことをしている」なら「強み」にはなりません。「他人(競合)とかぶってることで市場価値が低くなっており、投資対効果が得にくい」と読み替えてください。手っ取り早くなんとかしたい時はジャンルをずらすかターゲットをずらしましょう。未開拓もしくは不人気で過当競争になっていない市場に引っ越す戦略でもいいですし、同じジャンルでセグメントかターゲットをずらすでもいいです。
市場分析は大多数(中央値とか最頻値)と比較するもので、特定個人と比較するものではありません。世の中は広いので「実家が太くて才能があって努力するつよつよ」みたいな奴がうじゃうじゃいます。眺め始めるときりがないのでやめましょう。時間の無駄です。むしろそういうつよつよがカバーしてなさそうで自分がやれそうな領域をさっさと探せ。
不人気領域でちまちま地味にやってたら急に人気が出て大量に人が流入してくるケースもあります。いきなりレッドオーシャン。先行者利得で逃げ切れればいいですが、そういう事故みたいなことがあった場合の一時避難先になるような近傍領域もつくっておきましょう。どうせちょっとすればみんないなくなるからしばらくの辛抱ですよ。
ちなみに、「特定領域にめっちゃとがった専門家」より「複合領域で全体的に65点がとれる手堅いメンバー」のほうが市場価値は高いというか、つぶしがききます。プロジェクトのPMやって要員検討するとわかる。「専門要員を配置した後にちょっと足りないところがちょうど埋まる」感じのスキルセットがあると案件の引き合いがつきやすいです。人間性に問題がないと尚可。