北スペインの旅 ⑤ リャネス

𝓔𝓽𝓽𝓪
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公開:2024/9/23

【 Day 6 】

私たちが滞在したこの週末は、スペインの夏の最大のお祭り「La Fiesta de San Roque」 (ペストの救済者として崇められた守護聖人、聖ロクスを称える祭り) の日と重なり、リャネスも周辺地域から来たビジターでごった返しこの日は朝からとてもにぎやかだった。

到着日には気づかなかったのだが、よく見るとアパートメントの近くにも、貸衣装ショップやイベントのチケットカウンター といった聖ロクス祭専用臨時ブースが出ていた。

聖ロクス祭のポスター。

まず午前中にシュプレヒコールのように何かを連呼しながら練り歩くパレードがあった。そして夕方には再び、周辺地域のマーチングバンドによる大規模なパレードがあり、バグパイプやドラムの音が鳴り響いた。(ログインしないとアクセスできないかもしれなけど)その時の動画はこちら

くるくるっとスティックを回しながら、器用にドラムを叩く少女たち。私も昔ガールスカウトでマーチングバンドに所属していた。小太鼓担当。パレードのこういう演出のための無駄な手の動きが面倒だと当時は感じていたが、こうやって見るとかっこいいな。

パンで出来た山車のようなこれ。巡礼中に罹患し動けなくなった聖ロクスに犬がパンを運び、ペストの傷痕を舐めて治してくれたという伝説と関係あるのかな?

三角錐のお神輿のような木の枠に括り付けられた花の形をした沢山のパンと、青いライラックの花。

夕方散歩をしていたら、このパンを食べている方を見かけた。お供え物をありがたくいただき、無病息災を祈る的なことなのかしら。

↓教会の中庭で休憩する参加者の皆さん。ブーゲンビリアが美しい。普段はTシャツにジーンズみたいな服装なんだろうけど、なんだかそういう現代の姿が想像できないくらい似合っている。

サン・アントリン・デ・ベドン教会の白い外壁に咲きほこる、濃いフューシャピンク色のブーゲンビリア。パレードを終え、休憩する民族衣装を着た地元の人々。

文化的な行事にまったく興味のない子どもたちにどこか他のところに行こうとせがまれ、パレード参加者と見学者でいっぱいの中心部を抜けて15分ほど歩いた場所にあるビーチで、午後のひとときを過ごした。

リャネスには海水浴ができるビーチがいくつか徒歩圏内にあり、この日は一番大きなPlaya de Ballotaへ。水中の見えないところに岩がたくさんあるので足を切らないように気をつけなければならなかったけれども、遠浅でとても泳ぎやすいビーチだった。


夜。祭日ということで覚悟はしていたが、やっぱり!どこも食堂はいっぱい。前日に行ったこのシドレリアにも行列ができていた。整理券を貰って30分ほど待ち、8時過ぎにやっと入ることができた。

🍽️ Chigre El Antoju Sidrería

C. Mayor, 8, 33500 Llanes, Asturias, Spain

シドレリアの屋外席。バーテーブルで会話を楽しみながら伝統料理を待つ人々。スタッフが大きなプレートにのった料理を運ぶところ。

この日オーダーしたアストゥリアスの伝統料理は、顔がすっぽり隠れるほどの巨大牛ヒレ肉にチーズをサンドし衣をつけて揚げた「Cachopo」(カチョポ)。なんとこれでもハーフサイズ!大食いの夫と2人でシェアしてもお腹いっぱいに。お店を出る時にフルサイズを頼んでいるカップルを見かけたけれど、完食できたのだろうか……。

木のボードに盛り付けられた、牛ヒレ肉のフライ。薄いが、とにかくサイズが大きい。

食事の後、屋外イベントステージで地元のバンドが演奏していたのでのぞいてみたら、会場の駐車場横のコテージから炎があがっていた。花火のもらい火だったようだ。

みんな余興か何かと勘違いして楽しそうに見ていた(笑)。あとでニュースを確認したら、けが人はなかったとのこと。

トラックや自家用車がたくさん停められている屋外駐車場。その向こう側に白壁のコテージ。すぐ後ろの丘から真っ赤な炎があがっている。もくもくと煙が夜空にのぼる。

私たちは10時ごろアパートメントに戻ったけれど、皆さん朝方までにぎやかに歌ったり踊ったり楽しんでいらした様子。◼️

@ettanity
時計は叫ぶ、今朝は行けと