北スペインの旅 ③ サン・セバスチャン

𝓔𝓽𝓽𝓪
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公開:2024/9/1

【 Day 4 】

ビルバオの地下鉄 San Mames 駅に直結する長距離バスターミナル Bilbao Intermodal から、およそ1時間半。バスク語でドノスティア(Donostia)と呼ばれるサン・セバスチャン(San Sebastián)は、「ビスケー湾の真珠」「美食の街」の名で知られる、バスク地方を代表する都市。欧州の他の国々やスペイン国内からたくさんの旅行客が訪れる、リゾート地である。

もっとこじんまりした場所を想像していたので、バスを降りたらリゾートシティーの光景が広がっていて、びっくりした。

サン・セバスチャンのグロス地区を川越しに見渡す風景。
コンチャ湾の美しいビーチ。

グロス地区のカフェでバスクチーズケーキを食べ(ふんにゃりソフトで甘さひかえめ)、コンチャ湾のビーチでちょっと休憩してから散策を楽しんだ。

帰りのバスは19:00発なのでちょっと早めに食事をしようと旧市街に向かったところ、お目当てのレストランが閉まっていた。「ん?今日はお休みなのかな?」2軒目も閉まっている。あれ…… シーズン中なのに営業していないなんておかしいよね?

観光客で賑わうサン・セバスチャンの旧市街。

ググって気づいたのだが、スペインの食堂のお昼の営業は遅めの13時からで、一度閉めて夜20時ごろから再開というのが一般的なのだそうだ。ビルバオは観光客や仕事帰りの客のために通しでオープンしているレストランやバルが多く、この習慣に気がつかなかった。

せっかく美食の街に来たのに食いっぱぐれるわけにはいかない、ということで、旧市街を端から端まで歩き、中途半端な時間でも営業している良さそうなバルをやっと発見。

🍽️ La Cepa de Bernardo

31 de Agosto Kalea, 7, 20003, Donostia, Gipuzkoa, Spain

白いお皿にのったバゲットのスライスと、ピンチョス2種。ひとつはアンチョビ、オリーブ、青唐辛子のピクルス、もうひとつはチストラ(細身のチョリソ)とししとうの揚げ焼き。

天井から肉塊が吊るされていて、その場で生ハムをスライスにしてくれた。子どもたち大喜び。私はバスク地方のバルに必ずあるアンチョビ、オリーブ、ギンディージャ(青唐辛子のピクルス、そんなに辛くない)を楊枝にさしたピンチョス「ヒルダ」と、チストラ(細身のチョリソ)とししとうの揚げ焼きをオーダー。うまーい!微発泡ワイン、チャコリ(txakoli)の爽やかな酸味にとってもよく合う。

このチストラ&ししとうは、カウンターのショーケースを指さして「これひとつくださいポルファボール」したら、その場で揚げ焼きにしてくれた。香ばしくてぷりっぷりでめちゃくちゃ美味しい。アジア人だからやっぱりおつまみも熱々が欲しくなっちゃうのだ。

我が家は子どもがいたのでテーブル席で落ち着いて食事をする感じだったけど、大人だけで旅行する方はローカルの人たちのようにバルを何軒かハシゴして、カウンターでお酒を飲みながら各店のいろいろな味を楽しむといいと思う。

公用語だから当たり前なんだけど、道路標識やお店の看板がスペイン語とバスク語併記になっていて、サン・セバスチャンでもお散歩しながらその違いを見比べるのが楽しかった。「悪魔がバスク語を習得できないため、バスクに住む人々は悪魔の誘惑から免れ地獄には落ちない」という言い伝えがあるくらい、難しい言語らしい。

食後、モンテウルグルの丘のふもとをぐるっとまわって酔いをさましてからビルバオ行きのバスに乗車。

翌日はバスクを離れアストゥリアス地方に向かう日。アパートメントに到着後荷物をまとめ、長旅に備えて早めに寝た。◼️

#スペイン

@ettanity
時計は叫ぶ、今朝は行けと