父のお誕生日のお祝いに、2泊3日の金沢旅行をプレゼントした。添乗員は娘のわたくし。
電車に乗るのは20年ぶり、他県に行くのも5年ぶりという浦島太郎状態の父の目には、北陸の都カナザワは、竜宮城のように映ったことだろう。
到着した日は寒冷前線通過の影響で、石川県内の天気は大荒れ。それでも止まらなかった北陸新幹線!すばらしい。
雪の金沢だから見ることができた、北陸の冬の暮らし。貴重な体験となった。忘れないように、旅の気づきをメモしておく。
⚫︎消雪パイプ
外気より温度の高い地下水をポンプでくみ上げ、小さい穴から散水する融雪装置。車道はもちろん、歩道にも。スプリンクラーのように元気よく噴射するので何度かブーツを濡らしてしまった。地元の皆さんは慣れたもので、水がかからないようにちゃんと歩道の端を歩いてらした。

⚫︎筵(むしろ)
滑らないように歩道に敷かれた筵。玄関口や畑の霜除けにも使える筵は、ホームセンターでも売っているのだそう。古くなったら肥料にしたり、BBQで藁焼きに使ったり。サステイナブルな積雪地の知恵。

⚫︎雪吊り

日本海側特有の湿った雪の重みで折れてしまわないように、枝を保護する「雪吊り」の技術。毎年11月から12月中旬頃にかけて、総勢400人以上の庭師さんが手作業でこの雪吊りを行うのだそう。吊ったらもちろん外す作業もあるわけで。これを毎年繰り返しているのか……。すごい。
大きい枝ぶりの背の高い木には「りんご吊り」、幹が太い木には「幹吊り」。背の低い木は形に応じて「小しぼり」「竹ばさみ」「四又しぼり」など、吊り方もさまざま。
そして兼六園式から派生した北部式、南部式と、日本各地でその様式も違うのだそうだ。

☝︎兼六園、唐崎松のてっぺん。飾りいぼ結び。

☝︎これは雪吊りではないけれども。
金沢市の中心部にある国の天然記念物、堂形のシイノキにも、老樹を支える工夫が。

職人さんは、負けるなよ、がんばれよ、と心の中で声をかけながら、一本一本手入れをしているのかな。
土塀を凍結や雪による損傷から守るために、藁と縄で編んだ薦(こも)を土壁にかける「こも掛け」の様子も、バスで長町武家屋敷跡を通った時に見ることができた。
日本の造園技術って素晴らしいな。ほんと私、何も知らないのだ、日本庭園のことも、日本のことも。◼️