The Color Purpleを読んだ感想文

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Alice WalkerのThe Color Purpleを読了した。

ちなみに最近映画化されていてまだ観れてなかったのだがミュージカルだし割と明るい話かと思ったら正反対にとても辛い話だった。

20世紀初頭のジョージア州の田舎町に住むアフリカ系アメリカ人女性の話で、物語自体は主人公Celieが綴っているDear Godから始まる手紙を通して描かれている。序盤から衝撃的で辛い内容なのに、彼女視点なので淡々と正直に書かれているのも印象的だった。そのため短い言葉でも深く考えさせられるセリフが多く、特に刺さったのは"A girl is nothing to herself; only to her husband can she become something."(女の子は自分自身にとっては何者でもない;夫にとってのみ、何かになれる。)という言葉だった。そして悲しいことにこれは現代にも通じるものだったりする。またこの本ではアメリカにおける人種、性差別、家父長的偏見だけでなく、アフリカでの女性に対する圧力も知ることになる。

この本の内容自体は素晴らしかったのだが、誰かの手紙を覗き見しているような文章のスタイルが私的にあまり好みではなく、読み終わるのに時間が掛かってしまった。ただ苦痛と虐待の中で生きる強い女性たちにエンパワメントされる一冊で読んで良かったし、映画も絶対見ようと思った。