ハンドルネームの話

f1dib
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インターネットに自我を持ってから大体20年が経つ。現実でも非現実でも、年齢だけ見れば立派な社会人になってしまった。つらい。

HNをコロコロ変えるタイプではないので、今のHNも漢字ひらがな表記の差異はあれど十五年くらい使っている、はず。文芸同好会に所属していた高校生の頃は、ペンネームでもあったわけだし。

自分のことをこうして語るのは好きなので、今回のテーマはハンドルネームにしようと思う。

すおうさつき。これが今のハンドルネーム。漢字表記はずっと前にやめたのだけど、敢えてそれを書くとすれば、周防沙月。高校生の時のペンネームは、確か周防さつき。

「さつき」だから五月生まれなの? と聞かれれば、そうではない。一番最初のHNが「紗槻依夜」だったので、そこから。……さすがにどうしてこの名前にしたかは覚えてない。……BLEACHの影響かなあ。

じゃあ「すおう」はどこから? ……中学の時の、自作脚本(と呼べるほどのものではない)の、登場人物、から。

中学生の時、演劇部に所属していた。そんなにガチガチの部活ではなかったので、ロミジュリなんてやったことはない。エチュード(即興劇)をしたり、アドリブ劇をするとか、それくらい。筋トレと走り込みはしてた。劇を披露するにしても、教室を一つ借りて、観客は来てくれても一人か二人。

自分が三年生の時、それがどうしてか、文化祭で発表することになった。全校の前でやるの? 正気か? とも思いつつ、そうなってしまったらやるしかない。改変オッケーなフリー台本をインターネットの海からなんとか見つけて、時間に収まるように調整して、部員が多かったのでキャラクターを増やして。そんなこんなで作ってしまった脚本の、自分が割り当てられた登場人物の名前が「蘇芳」。そう、蘇芳色の蘇芳だ。

まあ、内容については割愛する。見せられたものではなかったので。それでも舞台はなんとか終わり、私はどうしてか高校でも演劇部を選んでしまい、高校で当時の先輩と再会したのだが、まあ、それはそれ。

そんなある日、ふと「HNは蘇芳紗槻だな」と閃いてしまった。でも蘇芳だと漢字がゴツすぎるので、同音の旧国名「周防」に。紗槻も硬すぎるので、やわらかく、と「沙月」に。それがなんかだんだんと溶けてゆるくなって、いつの間にかひらがなになっていた。実は「沙月」だけは今でも使ったり使わなかったりしている。

もう化石のようになってしまったサイトの名前も、実は蘇芳色からもらっている。

セイヨウスオウにはJudas treeという俗名がある。聖書の、イスカリオテのユダ。裏切り者の彼が首を括った木、らしい。そのイスカリオテにまつわる赤色、ということで、そんな感じの名前にした。調べれば出てくる。昔のツイッターIDもそんな感じ。

今のIDは……フリック入力で、アルファベット入力画面を出し、ひらがなで「すおうさつき」と打つように指を動かせば分かると思う。

すおうでも、さつきでも、どう呼んでもらっても構わない。ただ私もフルネームだとちょっと長いと思っている。呼びにくくてごめんね!

@f1dib
恋の話とか、現実の話とか。