せっかく大阪にいるのだから行ってみたかった、吉本興業の寄席。ついに行ってきました。おもしろかった!
「カベポスターを見たい」と「他にもテレビの賞レースとかで観たことある人が出ていてほしい」という条件に合う日をけっこう前から探していて、今朝の回はちょうどよかったのです。
【ネタ出演者】/ロザン/囲碁将棋/シシガシラ/相席スタート/ビスケットブラザーズ/ゆにばーす/あべこうじ/カベポスター/天才ピアニスト/吉田たち/からし蓮根/マイスイートメモリーズ/牛ぺぺ/バッテリィズ/愛凛冴/苺ちゃん
半分くらいはテレビで観たことある。ぜんぜん知らん人が出てくるよりは、やっぱり見覚えのある人のほうが見やすいですね。
休憩なしで2時間弱ずっと公演が続き、ふつうに全部おもしろいので、わりと疲れました。肩とか首とかが固まってしまって痛い。呼吸器とかも痛くなる。もうちょっと全体構成として弛緩できてもええんちゃうかと思いました。
いちばんおもしろかったというと違うかもしれんけど、いちばんグッときたのはロザン。正直、関西の人間じゃないのでテレビでロザンを観たこととかもないし、クイズ番組とYouTubeで世相トークしてるイメージしかなくて、トリが務まる感じのコンビなんかなと疑ってる部分もあったんやけど、めちゃくちゃよかった。華があったわー。すごい華。いきなり石破新総理の話から始まったし、総裁選のときの話といきなり変わっとりますねなんて話し始めてビックリしちゃったけど、そこから普段の本ネタに展開してるっぽい感じやったな。直前の囲碁将棋が言ってた小ボケのフレーズを拾ってカブセてたりして、寄席やな〜ベテランやな〜と思いましたね。ふつうにいちばん盛り上がってた感じやった。
出演者のネタはみんなおもしろかったんだけど、「これは賞レースとかテレビとかでは掛けられへんのやろなー」という感じの、ようはコンプライアンス的に自粛しそうなネタがけっこうあって、でもそういうネタは結局やっぱりおもしろくて、その現象がおもしろかった。
牛ぺぺというコンビがやってた男女の偏見みたいなネタ、ふつうにすごいおもしろかった。表でやるのはムリだと思う。北朝鮮のテレビアナウンサの喋り方を真似するやつ(笑いにくい部分だけどおもしろかった)とか、お互いの葬式をどうするか(不謹慎だけどおもしろかった)とか、死に際に言い残す言葉(やっぱり不謹慎だけどおもしろかった)とか、他にも大小濃淡いろいろと、テレビやネットで見るのは微妙やろなーと思うものはあって、でもそれらは結局おもしろかった。笑った。
あと、芸人さんって声がよく通るんだなあと思いました。声がでかい。森バジルの『ノウイットオール』という小説のなかに、M-1グランプリに挑戦する高校生コンビの話が出てくるんだけど、そこで登場人物が「とにかく声をちゃんと飛ばす」「お互いを見るんじゃなくて客席を見る」みたいなことを言っていたのを思い出して、これじゃん、と思った。
あと、劇場に通ってたら芸人さんの出捌けとかマイク調整とか気になってきちゃうのわかるわーと思った。エルフの荒川さんがYouTubeで「このコンビの退場の仕方がいい!」みたいなこと話してて、なんやそりゃと思ってたんだけど、よくわかる。囲碁将棋の入ってくる感じがいつまでも若手みたいな感じで好きだった。
芸って、やっぱり芸なんだなあと思いました。おもしろかったです。