書けたうえにnoteに公開しました。書き方がわからんと言い続けていたので飛躍的な一歩ですね。
文字数は5300字くらい。いったん終わらせないと、ほかの仕事が何もできなくなると気付いたのもあって、気合いで終わらせて公開しました。公開しないとずっと推敲しそうだったので。
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エンドマークの代わりにSpotifyのリンクを貼っているように、TOMOOの楽曲「17」をモチーフにして書いています。
女性同士の恋人という設定は、『付き合ってあげてもいいかな』というマンガの中のカップルから連想しました。初稿の段階ではキャラクターの名前をそのまま使っていましたが、途中で名前だけ変更しました。
文体は、とある方のnoteのエッセイを意識しながら書き始めました。
参考にしたものはいくつもあったのですが、書いているうちに次第にそれらから離れていく感じがして、興味深いなと思いました。
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「小説を書く」ということについて、経験がないままに手探りすぎる時間が長くあり、ひとまず「テーマとか価値とか面白さとかを度外視して、とにかくそれらしいものを制作しよう」という方針でプロジェクトを開始しました(これはプロジェクトなのだ、と思いながらスタートしました)。
「こういうときは二次創作をするのがいいはずだ」と思ったのですが、わたしは二次創作脳がかなり弱いのです。作品内で語られるエピソードの少ないキャラクターとかについて「なんかいろいろあるんだろうなあ」とは思うんだけど、「こんなことがあったりして」みたいにはならない。なんで? 熱を持っているコンテンツの「批評文」を書きたいという意欲はけっこう起きるんだけどな。
そこで、ポップソングのノベライズみたいなことをしようという考えが出てきました。YOASOBIの逆だなと思ったわけではないですが、そういうことです。TOMOOの「TWO MOON」というアルバムは、全体を通してなんとなくのストーリー性が感じられるので、これ全体を連作短編小説みたいにできたらおもしろいだろうなと思いました。
「17」はいちばん映像が浮かびやすい楽曲で、まずはこれをやろうと思ったのですが、歌詞をよく読んでみると登場人物のことがちょっとよくわからない。男女どちらなのかも曖昧だし、この曲の瞬間にどんな関係性なのかもイメージが動いて決まらない。それならこの歌詞の中の人物たちを、別のキャラクターに置き換えて演じてもらおうかな、と思ったのでした。
「楽曲のノベライズみたいにやろう」と思い立ったのが10日ほど前で、キャラクターをマンガから拝借することを決めたのが6日ほど前、文体の方針を決めて書き始めたのが5日前です。
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自分の課題は「スベるのを気にせずに出す」ところまで行くことなんだろうなと思っていました。作品を読んだり、作品評を読んだり書いたりといった経験が多少あるので、書けないことはないだろうという気持ちと、スベるのが怖いなみたいな気持ちがあります。
ちょうどnoteが「創作大賞」というキャンペーンを開催していて、こういう言い方をするべきではないのですが、他の方たちの投稿作品を見て「これが出てるんだから大丈夫だ」などと感じたのは後押しになりました。すみません。
感覚的にはまだけっこう恥ずかしいとか怖いとかがあり、だからいまこの文章を書いて自分の気持ちを解説しているわけです。noteやしずかなインターネットに公開するとこまではできるけど、Blueskyに投稿するのはまだできない感じです。もうちょっと掛かりそう。
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今回のプロジェクトを通して、かなり多くのことを知りました。ズレた比喩みたいになるけど、「書くことについての身体的な感覚」を知ったように思います。それは知識として他者の感覚をきいていてもよくわからないものです。自分はこういうふうに書くんだなあと知りました。
新しい感覚を知るという体験はおもしろいもので、もしかしたらこれから上達できるかもしれないという期待も嬉しいもので、また続けてみようと思っています。