しずかなインターネットにたんたんと書き続けている人の文章を読みたいけど、

ffi
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公開:2023/12/11

「いいね」もない、「おすすめ」もない、検索も新着もランキングもない。それがこのウェブサービスの特徴で、それが気に入って書き続けている。

「これらのテキスト群はすべて同じひとりの人間が書いています」ということをシンプルに示すためのアカウント管理と一覧表示があれば十分だったのだ。コメントや言及をしてもらうのは基本的にありがたいが、返答に困ることも多い(わたしは返答するのが苦手だ)。「いいね」が付けばもちろん嬉しいが、他の人や自分の過去の投稿と比較して「渾身の記事なのに反応がないな」と悲しくなることのほうが多い。たくさんの人に読まれることは目標にしたいが、クライアントのために書く場所は他にもあるのだから勝手に書きやすい場所も残しておきたい。

書く立場としては、検索も新着もランキングもないこのウェブサービスが気に入っているのだけれど、読む立場としてはこれは物足りない。読みたい。もっと読みたい。とりわけ、この静かな場所にたんたんと書き続けているような人の文章を読みたい。ほとんど反応が届かない場所に書き続けることで次第に文体が研ぎ澄まされていくような様子を読みたい。

原理的に、そういう書き手を探すことはできない。本当にたんたんと書いているだけの人は、SNSに記事更新のお知らせを投稿しない。反応がなくても平気なのだ。読まれたいとも思っていないかもしれない。

そうだ、そういう書き手に出会える可能性がひとつあった。わたしを購読してもらえばよいのだ。フォローされても通知は来ないけれど知ることはできる。たんたんと書いているだけの人は読まないかもしれないけど、まったく読まずに何かを書けるものか。

ではわたしも更新したらこまめにSNSに投稿するようにしよう。あたらしい書き手の読者になれるように。

なにか違う気がするな……。まあいいか。

@ffi
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